竹取物語26(完)

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竹取物語の現代語訳です。長文です!

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(そのあと、おきなとおうなはちのなみだをながしてなげきかなしんだが、どうしようもない。)

その後、翁と媼は血の涙を流して嘆き悲しんだが、どうしようもない。

(かぐやひめがかきのこしていったてがみをよんできかせたけれど、)

かぐや姫が書き残していった手紙を読んで聞かせたけれど、

(「どうしてこのいのちをおしむことがあろうか。だれのためにか。)

「どうしてこの命を惜しむことがあろうか。誰のためにか。

(なにをしてもいみがない。」といって、くすりものまず、)

何をしても意味がない。」と言って、薬も飲まず、

(おきあがらなくなってびょうきになりねこんでしまった。)

起き上がらなくなって病気になり寝込んでしまった。

(ちゅうじょうは、おきなのやしきからへいしたちをひきあげさせ、かぐやひめをひきとめるために)

中将は、翁の屋敷から兵士たちを引き上げさせ、かぐや姫を引き留めるために

(たたかおうとしたがたたかうことができなかったじじょうを、こまかくしょうさいにみかどへとほうこくした。)

戦おうとしたが戦うことができなかった事情を、細かく詳細に帝へと報告した。

(ふしのくすりのつぼに、かぐやひめのてがみをそえてけんじょうした。)

不死の薬の壺に、かぐや姫の手紙を添えて献上した。

(みかどはてがみをひろげてよんで、とてもきもちをゆさぶられて、)

帝は手紙を広げて読んで、とても気持ちを揺さぶられて、

(しょくじものどをとおらず、おんがくやぶようのあそびもしなかった。)

食事も喉を通らず、音楽や舞踊の遊びもしなかった。

(みかどはだいじんこうかんをよびよせて、「どこのやまがいちばんてんにちかいのか。」)

帝は大臣・高官を呼び寄せて、「どこの山が一番天に近いのか。」

(とたずねると、そのなかのひとりが、)

と尋ねると、その中の一人が、

(「するがこくにあるというやまが、このみやこにもちかくて、てんにもちかくてございます。」)

「駿河国にあるという山が、この都にも近くて、天にも近くてございます。」

(とおこたえした。これをきいたみかどは、)

とお答えした。これを聞いた帝は、

(「もうかぐやひめにあうことができず、ながれるなみだにうかんでいるような)

「もうかぐや姫に会うことができず、流れる涙に浮かんでいるような

(わがみにとって、ふしのくすりなどがいったいなんのやくにたつというのだろうか。」)

我が身にとって、不死の薬などが一体何の役に立つというのだろうか。」

(と、みかどはかぐやひめがおくってくれたふしのくすりのつぼにてがみをそえて、)

と、帝はかぐや姫が送ってくれた不死の薬の壺に手紙を添えて、

(ししゃにわたしてしまった。つきのいはかさというひとをよびだしてちょくしににんめいし、)

使者に渡してしまった。調石笠という人を呼び出して勅使に任命し、

(するがこくにあるというたかいやまにこのくすりのつぼをもっていくようにとめいれいした。)

駿河国にあるという高い山にこの薬の壺を持っていくようにと命令した。

(そしてさんちょうですべきことをおしえたのである。)

そして山頂ですべきことを教えたのである。

など

(てがみとふしのくすりのつぼとをならべて、ひをつけてもやすようにとめいじた。)

手紙と不死の薬の壺とを並べて、火をつけて燃やすようにと命じた。

(めいれいをうけたまわったつきのいはかさが、おおぜいのへいしをひきつれてやまにのぼったので、)

命令を承った調石笠が、大勢の兵士を引き連れて山に登ったので、

(そのやまを「ふじのやま(おおぜいのへいしにとんでいるやま)」となづけたのである。)

その山を「富士の山(大勢の兵士に富んでいる山)」と名付けたのである。

(さんちょうでやいたけむりは、いまもまだくものなかにたちのぼっているといいつたえられている。)

山頂で焼いた煙は、今もまだ雲の中に立ち昇っていると言い伝えられている。

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