僕は依存症

(げんじつをみたいだけ)

現実を見たいだけ

(らくにしてほしいだけ)

楽にして欲しいだけ

(りょうまぶたにばつのしるし)

両まぶたにバツの印

(どくたーはいいました)

ドクターは言いました

(あくまはきょうもわらっている)

“悪魔”は今日も笑っている？

(さいごにそれをたしかめる)

最後にそれを確かめる

(ゆらいだかーてん)

揺いだカーテン

(さいんするてはふるえた)

サインする手は震えた

(ぼくはいぞんしょうになった)

僕は依存症になった

(きみというなのこういしょう)

君という名の後遺症

(つけまわさないでくれよ)

付け回さないでくれよ

(かたちのないぬくもり)

形のない温もり

(そのてはゆうれいか)

その手は幽霊か

(それともつめたいやけど)

それとも冷たい火傷

(だれにもつみなんてないさ)

誰にも罪なんてないさ

(きみをうつすこのめがわるい)

君を映すこの眼が悪い

(かかえたひざがねはなれなくなる)

抱えた膝がね 離れなくなる

(うたかたまほろばあいまいよあけ)

泡沫 まほろば 曖昧 夜明け

(そのほそいくびをしめつけるあくむをみてしまった)

その細い首を締め付ける 悪夢を見てしまった

(すさんだへやじゅうにわらいごえがひびいた)

荒んだ部屋中に 笑い声が響いた

(だいすきだったわらいごえだったのに)

大好きだった 笑い声だったのに

(ぼくはいぞんしょうになった)

僕は依存症になった

(どくたーにわたすどういしょ)

ドクターに渡す同意書

(ふたりでわけあっためもりー)

二人で分け合ったメモリー

(いつからかぼくだけが)

いつからか僕だけが

(おとなになっていた)

大人になっていた

(それでもきみはわらっていた)

それでも君は笑っていた

(くびをかしげないでくれよ)

首を傾げないでくれよ

(りかいなんてできやしないから)

理解なんて出来やしないから

(こめかみのずっとおくがいたむぎしん)

コメカミのずっと奥が痛む 疑心

(きえろきえろなんどとなえただろう)

消えろ消えろ 何度 唱えただろう

(しんかくかしてたのはぼくだ)

神格化してたのは僕だ

(ゆえにかみごろしのばつをうけよう)

ゆえに神殺しの罰を受けよう

(げんじつをみたいだけ)

現実を見たいだけ

(らくにしてほしいだけ)

楽にして欲しいだけ

(りょうまぶたにばつのしるし)

両まぶたにバツの印

(どくたーはいいました)

ドクターは言いました

(あくまはきょうもわらっている)

“悪魔”は今日も笑っている？

(さいごにそれをたしかめる)

最後にそれを確かめる

(てんてきのしずくがおちたら)

点滴の雫が落ちたら

(ゆめをみるだけ)

夢を見るだけ

(ぼくはいぞんしょうになった)

僕は依存症になった

(きみというなのこういしょう)

君という名の後遺症

(つけまわさないでくれよ)

付け回さないでくれよ

(かたちのないぬくもり)

形のない温もり

(そのてはゆうれいか)

その手は幽霊か

(それともつめたいやけど)

それとも冷たい火傷

(だれにもつみなんてないさ)

誰にも罪なんてないさ

(きみをうつすこのめがわるいわるい)

君を映すこの眼が悪い 悪い

(おしつぶされていくこころとからだ)

押し潰されていく心と体

(どくたーおねがいみぎめをかえして)

ドクターお願い 右目を還して

(ひだりめをかえしてあのひにかえして)

左目を還して あの日に還して

(おねがい)

お願い