小さな蛹は繭の中

(そらをとびたくてとべなくてはねがなくていとをはいてまゆをつくった)

空を飛びたくて飛べなくて羽がなくて　糸を吐いて繭を作った

(ちいさなさなぎはうまれかわれることをのぞみねがった)

小さな蛹は生まれ変われる事を望み願った

(なにもみえないめにはいるゆううつをさえぎって)

何も見えない　目に入る憂鬱を遮って

(わずかにめばえてたちいさなきぼうふくらむ)

僅かに芽生えてた小さな希望膨らむ

(ふわふわふわあたたかくここちよくてゆめのなかへ)

ふわふわふわ暖かく心地よくて夢の中へ

(うつくしいはねをひろげそらをまうゆめ)

美しい羽を広げ空を舞う夢

(すやすやねむってるほしぞらのしたつきがてらす)

すやすや眠ってる星空の下　月が照らす

(すこしだけかけたつきはたったひとつならばない)

少しだけ欠けた月はたったひとつ　並ばない

(ためいきはきだしてはきだしてつくったまゆのなかには)

溜息吐き出して吐き出して　作った繭の中には

(ちいさなちいさなからだとおおきなきぼうがありました)

小さな小さな体と大きな希望がありました

(とじこもってまもってるだけのよわいじぶんを)

閉じ籠って守ってるだけの弱い自分を

(まゆをやぶりくいころされるきょうふにおびえるひもある)

繭を破り食い殺される　恐怖に怯える日もある

(ちいさなさなぎはためいきのまゆのなかちいさなさなぎはゆめをみてまゆのなか)

小さな蛹は溜息の繭の中　小さな蛹は夢を見て繭の中

(ちいさなさなぎはおびえながらまゆのなかちいさなさなぎはきぼうだいてまゆのなか)

小さな蛹は怯えながら繭の中　小さな蛹は希望抱いて繭の中

(ためいきはきだしてはきだしてつくったまゆのなかには)

溜息吐き出して吐き出して　作った繭の中には

(ちいさなちいさなからだとおおきなきぼうが)

小さな小さな体と大きな希望が

(くらやみでさなぎはまっているはばたけるときを)

暗闇で蛹は待っている　羽ばたける時を

(うまれたいみはどこかにあるとねがって)

生まれた意味は何処かにあると願って

(もうきっとだいじょうぶいまさなぎはまゆをやぶるうまれたそのさきにきぼうは)

もうきっと大丈夫　今蛹は繭を破る　生まれたその先に希望は