優しさの風音【東方Vocal】

(くもはたかくながれ)

雲は高く流れ

(おちるゆたかさのあめよ)

落ちる豊かさの雨よ

(ただふわりいなほがゆれる)

ただ ふわり 稲穂が揺れる

(かぜにまうこいごころ)

風に舞う恋心

(あきはすぐにかけゆく)

秋は直ぐに駆け往く

(まるでいなびかりのように)

まるで稲光の様に

(またひとつけいかのごとく)

また一つ 蛍火(けいか)の如く

(みじかいせいをうける)

短い生を受ける

(よるはながくひはおちる)

夜は長く 陽は落ちる

(あきのともしびきえるかげ)

秋の灯火消える影

(それははかなくかがやくいのちぼし)

それは儚く輝く命星

(たびだつこはくのかざねに)

旅立つ琥珀の風音に

(いくどもいろをかさね)

幾度も 四季(いろ)を重ね

(てをとりつなぎまたはなす)

手を取り 繋ぎ また離す

(やさしさのみちしるべ)

優しさの道標

(そらはたかくうかび)

空は高く浮かび

(めぐむさびしさのあめよ)

恵む寂しさの雨よ

(ただゆらりかかしがゆれる)

ただ ゆらり 案山子が揺れる

(そらにきゆよいのくち)

空に消ゆ宵の口

(つきはじきにかけゆく)

月は直に欠け往く

(うかぶゆみはりづきのよ)

浮かぶ弓張り月の夜

(ほしひとつながれるごとに)

星 一つ 流れる毎に

(ねがういまわのゆめ)

願う 今際の夢

(こわれずにこわされずに)

恋われずに 壊されずに

(あきのかがりびたえぬよづき)

秋の篝火(かがりび)絶えぬ夜月

(いつかこころにやさしくひをともす)

いつか心に優しく火を灯す

(くれゆくあきのよのふちに)

暮れ往く秋の夜の淵に

(いろづくゆめみかぜよ)

色付く夢見風よ

(ふれあいもとめこばまれる)

触れ合い 求め拒まれる

(こいしてすぎさるあかね)

恋して過ぎ去る茜

(あなたのいのちはほたるのようにはかなくて)

貴女の命は 蛍の様に儚くて

(いとおしさのいのちぼし)

愛しさの命星

(そっとひかりにかがやきながれ)

そっと光りに輝き 流れ

(こいにおちる)

恋に落ちる

(すぎさるひぐらしよ)

過ぎ去るヒグラシよ

(さざめくいちやのゆめ)

さざめく一夜の夢

(くれないあきがくれるまで)

暮れない秋が暮れるまで

(やさしさにつつまれる)

優しさに包まれる

(たびだつこはくのかざねに)

旅立つ琥珀の風音に

(いくとせつのるわかれ)

幾年(いくとせ) 募る別れ

(てをとりつなぎはなさずに)

手を取り 繋ぎ 離さずに

(ふわりこのはなまう)

ふわり 此花(このはな)舞う

(くれるあきのみちしるべ)

暮れる秋の道標