五月雨恋歌 / 初音ミク

(まいちるさみだれ、しとしとと)

舞い散る五月雨、しとしとと

(ひとりくちずさむ、てまりうた)

一人口ずさむ、手毬歌

(うたいうたえ、うたうおもいを)

詠い詠え、詠う思いを

(このうたにかくしてそでしぐれ)

この歌に隠して袖時雨

(こころさかせるこのおもい)

心裂かせるこの思い

(いつしかあなたにこいこがれ)

いつしか貴女に恋焦がれ

(ひとしれず、おもいはつのり)

人知れず、思いは募り

(みちならぬこいとしりました)

道ならぬ恋と知りました

(ひそかにつむぎ、ともによりそい)

密かに紡ぎ、ともに寄り添い

(ひとよかぎりのあやまちに)

一夜限りの過ちに

(ながされるまま、みたされぬまま、)

流されるまま、満たされぬまま、

(くちづけをかさねても)

口づけを重ねても

(あめはうたう、みなづきのそら)

雨は詠う、水無月の空

(はをぬらしてゆく、てまりばな)

葉を濡らしてゆく、手毬花

(ゆらりゆられ、ゆれるおもいは)

ゆらりゆられ、揺れる思いは

(さみだれにかくしたそでしぐれ)

五月雨に隠した袖時雨

(はなをさかせるこのあめも)

花を咲かせるこの雨も

(やがて、おわりつげるように)

やがて、終わり告げるやうに

(ひとしれず、みつげつはすぎ)

人知れず、蜜月は過ぎ

(みちならぬこいはちりました)

道ならぬ恋は散りました

(ひとりのよるに、ねむれぬよるに)

一人の夜に、眠れぬ夜に

(ゆらりうつるあなたのかげ)

ゆらり映る貴女の影

(わたしのおもいとざしておくれ)

私の思い閉ざしておくれ

(あなたわすれるように)

貴女忘れるやうに

(まいちるさみだれ、しとしとと)

舞い散る五月雨、しとしとと

(ひとりくちずさむ、てまりうた)

一人口ずさむ、手毬歌

(うたいうたえ、うたうおもいを)

詠い詠え、詠う思いを

(このうたにかくしたそでしぐれ)

この歌に隠した袖時雨

(あああめは、このなみだかくしても、)

あゝ雨は、この涙隠しても、

(ああはかなきおもい、けせない．．．)

あゝ儚き思い、消せない...

(あめはうたう、みなづきのそら)

雨は詠う、水無月の空

(はをぬらしてゆく、てまりばな)

葉を濡らしてゆく、手毬花

(ゆらりゆられ、ゆれるおもいは)

ゆらりゆられ、揺れる思いは

(さみだれにかくしてそでしぐれ)

五月雨に隠して袖時雨

(あめはうたうさみだれれんか)

雨は詠う五月雨恋歌

(はなびらちらすはてまりばな)

花びら散らすは手毬花

(あめにうたれけせぬおもいは)

雨に打たれ消せぬ思いは

(わたしをぬらしてゆく、こいしぐれ)

私を濡らしてゆく、恋しぐれ