忘れ得ぬ人

(どうしたらせつめいつくだろう？)

どうしたら説明つくだろう？

(きみにそしてじぶんじしんに)

君に　そして自分自身に

(まるでりそうどおりのうつくしさをすぐめのまえにして)

まるで理想通りの美しさをすぐ目の前にして

(さみしさにうちかとうとして)

寂しさに打ち勝とうとして

(ゆうわくをめのかたきにして)

誘惑を目の敵にして

(かたくなじぶんとさよならできるそのちゃんすがきたのに)

頑な自分とさよならできるそのチャンスが来たのに

(あまくせつなくひびくきみがひくぴあののこーどに)

甘く切なく響く　君が弾くピアノのコードに

(ひとつのにごりもなく)

ひとつの濁りも無く

(やさしくぼくをつつんでくけど)

優しく僕を包んでくけど

(なにしたってあたまのどこかで)

何したって頭のどこかで

(わすれえぬひとがそっとほほえんでいて)

忘れ得ぬ人がそっと微笑んでいて

(あこがれでしあわせでぼくをつかまえたちどまらせる)

憧れで　幸せで　僕を捕まえ立ち止まらせる

(だれひとりとしてちかづけないくらい)

誰一人として近づけないくらい

(わすれえぬひとがむねをぬらしていく)

忘れ得ぬ人が胸を濡らしていく

(こころのきしべでぼくはきょうもまってる)

心の岸辺で僕は今日も待ってる

(きみののぞみどおりに)

君の望み通りに

(そつなくこなすぼくもいる)

卒なくこなす僕もいる

(なにくわぬかおをしてまんぞくげにふるまえるだろう)

何食わぬ顔をして満足げに振舞えるだろう

(ほんとうはそのほうほうがただしいみちかもしれない)

本当はその方法が正しい道かもしれない

(きっとこうかいもするんだろう)

きっと後悔もするんだろう

(だけどそのてをひきよせはしない)

だけどその手を引き寄せはしない

(おろかだってじぶんでわかっていても)

愚かだって自分で解っていても

(わすれえぬひとがこころにいきていて)

忘れ得ぬ人が心に生きていて

(やさしさできびしさでぼくをだきしめたちどまらせる)

優しさで　厳しさで　僕を抱きしめ立ち止まらせる

(としをとってじゆうをもがれても)

歳を取って自由を捥がれても

(わすれえぬひとだけがこころにいる)

忘れ得ぬ人だけが心にいる

(そのひがくるのをどこかでねがってる)

その日が来るのをどこかで願ってる

(なにしたってあたまのどこかで)

何したって頭のどこかで

(わすれえぬひとがそっとほほえんでいる)

忘れ得ぬ人がそっと微笑んでいる