「Ib」-forever-

(いろどりのこわれたせかいのなかで)

彩りの壊れた世界の中で

(まだおさないがんかにさしたいちりんのあかいばら)

まだ幼い眼窩（がんか）に刺した一輪の赤い薔薇

(たゆたうこのいたみも)

揺蕩（たゆた）うこの痛みも

(せいをかくすめまいも)

静を隠す眩暈（めまい）も

(ゆがんだこのぜつぼうもあなたはけしてくれた)

歪んだこの絶望もあなたは消してくれた

(ゆめのなかきざんだあいを)

夢の央（なか）刻んだ愛を

(このふうけいがにとかしたい)

この風景画に溶かしたい

(くうきょなみつをおくろうはぜたそんざいはどこ)

空虚な蜜を贈ろう　爆（は）ぜた存在は何処？

(やさしさをわすれたいちりんのきいろいばら)

優しさを忘れた一輪の黄色い薔薇

(いつまでもつなごうこのせいをとじこめるよ)

いつまでも繋ごう　この生を閉じ込めるよ

(こどくきょむうらひかったきゃんでぃー)

孤独、虚無、裏、光ったキャンディー

(わらったうさぎをにえにさざめく)

笑った兔を贄にさざめく

(そんざいにまったはなうらないご)

存在に舞った花占い後、

(ひびわれたきょうをあかくそめるの)

日々割れた今日を赤く染めるの？

(どくせんよくどくせんもくちょくせんもく)

独占欲、毒腺目、直線目、

(みつけしだいばらばらこなごな)

見つけ次第薔薇薔薇来な来な

(あいされたいそれちょうだい)

「愛されたいそれ頂戴。

(だれかみつけてたすけてわたしを)

誰か見つけてタスケテ私ヲ」

(だれもすくえないならどうかきえないままで)

誰も救えないなら　どうか消えないままで

(あなたのこころのまどわたしのことをかいてね)

あなたの心の額（まど）　私のことを描いてね

(ｉｂ)

「Ib」

(きづいたのきざんだあいを)

気付いたの　刻んだ愛を

(いろどるためのはなことば)

彩るための”奇跡”（はなことば）

(このきおくはきえないえのぐで)

この記憶は消えない色彩（えのぐ）で

(えがかれてるわねぇそうでしょう)

描かれてるわ　ねぇ　そうでしょう

(ｉｂ)

「Ib」

(すてきなびじゅつてんすてきななかまたち)

素敵な美術展　素敵な仲間達

(ちいさなてをつないだらやさしくほほえんだ)

小さな手を繋いだら　優しく微笑んだ