Cocoa

(いきのなみきみちはいつからか)

行きの並木道は いつからか

(かえりみちになった)

帰り道になった

(かわらぬけしきをいしきしはじめるようになった)

変わらぬ景色を意識し始めるようになった

(ひびのなか)

日々の中

(おもいだせばなぜか)

思い出せば なぜか

(わずかにじんでくるなみだ)

わずか滲んでくる　涙

(いまになってやっとわかってきた)

今になってやっとわかってきた

(みかんせいなそのひびは)

未完成な その日々は…

(どようのごご)

土曜の午後

(のがしてないたときょうそうのいっとうしょう)

逃して泣いた徒競走の一等賞

(にちようのごご)

日曜の午後

(でんしゃでつれてってくれた)

電車で連れてってくれた

(あのひーろーしょー)

あのヒーローショー

(あるならのっていこうたいむましん)

あるなら乗って行こうタイムマシン

(でもそれやっちゃったらだいなし)

でもそれやっちゃったら台無し？

(なにがあったってかわらないよ)

何があったって変わらないよ

(いつまでたったってかなわないよ)

いつまで経ったって敵わないよ

(いつかのゆめにえがいたような)

いつかの 夢に描いたような

(いまになれていますか)

“今”になれていますか？

(もうすこしじぶんらしく)

もう少し自分らしく

(わらってみようかな)

笑ってみよう…かな…

(あのころのにちじょうに)

あの頃の日常に

(ゆめのくにのようなきちじょうじ)

夢の国のような吉祥寺

(ひろがったでぱーとのおくじょうに)

広がったデパートの屋上に

(てーまぱーくとさまざまなぎょうじ)

テーマパークと様々な行事

(たんじょうびのおいわい)

誕生日のお祝い

(もうおそいからねちゃっておきない)

もう遅いから寝ちゃって起きない

(っていってるのにびでおとめない)

って言ってるのにビデオ止めない

(そんなぱーてぃーうちだけなんじゃない)

そんなパーティー…ウチだけなんじゃない？

(ちょうしのいいようなものがたり)

調子のいいような物語

(でんしゃでとおるたびにらびりんすな)

電車で通る度にラビリンスな

(のすたるじーかんじ)

ノスタルジー 感じ

(びょうしんのきようなおとばかり)

秒針の器用な音ばかり

(ひびきわたり)

響き渡り

(えいまなんじ)

え、今何時？

(しゃそうにまほうをかけたような３：００ｐｍ)

車窓に魔法をかけたような3:00p.m.

(あーちょっとけだるいようなきんよう)

あーちょっと気だるいような金曜

(こんなのらしくないよ)

こんなのらしくないよ

(いつぶりだろうおさえたかんじょう)

いつぶりだろう抑えた感情

(せんぬけず)

栓抜けず

(ながれにそうかんじょうせん)

流れに沿う環状線

(いまならひとりでいけるあこがれていたまちは)

今なら一人で行ける憧れていた街は

(もうすろーにものくろからいろづいていた)

もうスローにモノクロから色づいていた

(ちいさなてのひらに)

小さな手のひらに

(あのこうえんで)

あの公園で

(かんのここあをくれたから)

缶のココアをくれたから

(さよなら)

さよなら

(ふいにあのころのかぜをちょっとかんじた)

不意にあの頃の風をちょっと感じた

(もうにどともどることのないきせつを)

もう二度と戻ることのない季節を

(いつかのゆめにえがいたような)

いつかの 夢に描いたような

(いまになれていますか)

“今”になれていますか？

(もうすこしじぶんらしくわらってみよう)

もう少し 自分らしく わらってみよう…

(いまはもうおとなかな)

今はもう大人かな？

(にあわないことばっかだ)

似合わないことばっかだ

(だけどずっとどこかおなじ)

だけどずっと どこか同じ

(あたたかかったここあのあじ)

温かかった ココアの味