おつかれさまの国　斉藤和義

(いちにちになんどもくりかえすそのことば)

一日に何度も繰り返すそのことば

(もしかしたらこんにちはよりもおおいくらい)

もしかしたらこんにちはよりも多いくらい

(そのひとのつかれにおをつけてさままでつけて)

その人の疲れにおをつけてさままでつけて

(おつかれさまですとこえかけるぼくらのひび)

おつかれさまですと声かけるぼくらの日々

(やさしくてつよくていっしょうけんめいで)

やさしくて強くて一生懸命で

(いきることはただそれだけでもたいへんで)

生きることはただそれだけでも大変で

(そのあいもしごともたいせつであたまをさげて)

その愛も仕事も大切で頭をさげて

(おつかれさまですといいかわすぼくらのくに)

おつかれさまですといいかわすぼくらの国

(つらいのはわかってるだけどわからないよ)

つらいのはわかってるだけどわからないよ

(だれだってそれぞれかくしたせつなさは)

誰だってそれぞれ隠した切なさは

(ほんとうはいえなくてだからいうのだろう)

ほんとうはいえなくてだからいうのだろう

(ありがとうだいじょうぶですおつかれさまです)

ありがとう 大丈夫ですおつかれさまです

(なきたくなることもあたりまえさかみちは)

泣きたくなることもあたりまえ坂道は

(もうなんどもけいけんしたからなれてきた)

もうなんども経験したから慣れてきた

(そのひとのなみだはひろえないみちゃいけない)

そのひとの涙は拾えない見ちゃいけない

(おつかれさまですとほほえんでぼくらのたび)

おつかれさまですと微笑んでぼくらの旅

(こころはつよくないだけどよわくもない)

こころは強くないだけど弱くもない

(いつだってわすれないあのころみたゆめは)

いつだって忘れないあのころ見た夢は

(ほんとうはいいたくてだからいうのだろう)

ほんとうはいいたくてだからいうのだろう

(ありがとうしんじてくれてどうもありがとう)

ありがとう信じてくれてどうもありがとう

(わるいことばかりじゃないこともじんせいで)

悪いことばかりじゃないことも人生で

(ものがたりはまだまだつづくよさあいこう)

物語はまだまだつづくよさあいこう

(そのゆめもふあんもたたかいもこれからだから)

その夢も不安も闘いもこれからだから

(おつかれさまですといってみるこのぼくに)

おつかれさまですといってみるこのぼくに

(つらいのはわかってるだけどわからないよ)

つらいのはわかってるだけどわからないよ

(だれだってそれぞれかくしたせつなさは)

誰だってそれぞれ隠した切なさは

(ほんとうはいえなくてだからいうのだろう)

ほんとうはいえなくてだからいうのだろう

(ありがとうだいじょうぶですおつかれさまです)

ありがとう大丈夫ですおつかれさまです

(ほんとうはいいたくてだからいうのだろう)

ほんとうはいいたくてだからいうのだろう

(ありがとうしんじてくれてどうもありがとう)

ありがとう信じてくれてどうもありがとう