岡本太郎「自分の中に毒を持て」の熱いページ

(ぼくはくちがさけてもあきらめろなどとはいわない)

ぼくは口が裂けてもアキラメロなどとは言わない

(じぶんじしんのいきるすじはだれにもわたしてはならないんだ)

自分自身の生きるスジは誰にも渡してはならないんだ

(ゆめにかけてもせいこうしないかもしれない)

夢に賭けても成功しないかもしれない

(そして、そのとき、ああ、あのときりょうしんのいうことをきいておけばよかったと)

そして、そのとき、ああ、あのとき両親の言うことを聞いておけばよかったと

(くやむこともあるかもしれない)

悔やむこともあるかもしれない

(でも、しっぱいしたっていいじゃないか)

でも、失敗したっていいじゃないか

(ふせいこうをおそれてはいけない)

不成功を恐れてはいけない

(にんげんのだいぶぶんがせいこうしないのがふつうなんだ)

人間の大部分が成功しないのが普通なんだ

(しかし、ちょうせんしたうえでのふせいこうしゃと、ちょうせんをさけたままのふせいこうしゃとでは)

しかし、挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者とでは

(まったくてんちのへだたりがある)

まったく天地のへだたりがある

(ちょうせんしたふせいこうしゃには、さいちょうせんしゃとしてのあたらしいかがやきがやくそくされるだろうが)

挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが

(ちょうせんをさけたままでおりてしまったやつにはあたらしいじんせいなどはない)

挑戦を避けたままでオリでしまったやつには新しい人生などはない

(にんげんにとってせいこうとはいったいなんだろう)

人間にとって成功とは一体何だろう

(じぶんのゆめにむかってどれだけいどんだか)

自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか

(どりょくしたかどうかではないだろうか)

努力したかどうかではないだろうか

(ゆめがたとえじょうじゅしなかったとしても、せいいっぱいちょうせんした)

夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した

(それだけでさわやかだ)

それだけで爽やかだ