EgoもIdも単純に

(あいしてよもっとえごもいどもたんじゅんに)

愛してよ　もっとエゴもイドも単純に

(にげこんだひげんじつであなたはうそをつくわたしはだれなんてだれもこたえないの)

逃げ込んだ非現実であなたはうそをつく「私はだれ？」なんて　誰も答えないの

(だからのぞむままにそのめにうつしてるにんげんをかたどったわたしのすがたを)

だから望むままにその目に映してる　人間を象った私の姿を

(ゆめやりそうをなぞるそれがしあわせならすべてをぬりつぶしあらたにえがきましょう)

夢や理想をなぞる　それが幸せなら　すべてを塗り潰し新たに描きましょう

(いつしかはくりしたじぶんがわらいかけるそのこえもかんじょうもきづけばうばわれ)

いつしか剥離した自分が笑い掛ける　その声も感情も気付けば奪われ

(がめんのむこうのねいげんにおぼれるおしえてほんとうのわたしはそこにいるの)

画面の向こうの佞言に溺れる　教えて　本当の私はそこにいるの？

(かめんのしたをはいずるこころはああただみじめにくずれてくだけ)

仮面の下を這いずる心は　ああ、ただ惨めに崩れてくだけ

(あいしてよもっとえごもいどもたんじゅんに)

愛してよ　もっとエゴもイドも単純に

(このかんじょうをあばきだしてつきさしてくれよ)

この感情を暴き出して突き刺してくれよ

(でたらめなあすにすがりながらおわりをのぞんでいた)

デタラメな明日に縋りながら　終わりを望んでいた

(まざりあったうらのうらをみすかしてこのかんじょうをさらけだしてこきゅうをしても)

混ざりあった裏の裏を見透かして　この感情を曝け出して呼吸をしても

(きのうよりうまくいきられたらわたしはわたしになれるのかな)

昨日より上手く生きられたら　私は私になれるのかな

(いまをうしなうことをおそれてとじこめたきらわれないようにうばわれないように)

今を失うことを恐れて閉じ込めた　嫌われないように　奪われないように

(ひとつふみだすたびあしをとられしずむむじゅんをはらんでるさくばくたるよだ)

一つ踏み出す度　足を取られ沈む　矛盾を孕んでる　索漠たる世だ

(ゆめがさめてすべてうそだったりまほうがとけてげんじつにおちたり)

夢が覚めて全て嘘だったり　魔法が解けて現実に落ちたり

(どこかでそんなあさがくることもわかってるいまはまだねむらせて)

どこかでそんな朝が来ることもわかってる　今はまだ眠らせて

(あいしてよもっとえごもいどもたんじゅんに)

愛してよ　もっとエゴもイドも単純に

(このかんじょうをあばきだしてつきさしてくれよ)

この感情を暴き出して突き刺してくれよ

(でたらめなあすにすがりながらおわりをのぞんでいた)

デタラメな明日に縋りながら　終わりを望んでいた

(だましあってだれもかれもいつわってもうほんとうなんてどこにもないのだろう)

騙し合って　だれもかれも偽って　もう本当なんてどこにも無いのだろう

(きがつけばあのころみたゆめもわたしはわすれて)

気が付けばあの頃見た夢も　私は忘れて

(こわしてなおしてまたこわしてあたらしいうそをぬりかためて)

壊して　直して　また壊して　新しい嘘を塗り固めて

(かえしてかえしてよわたしのこころをこのこえがとどきますか)

返して　返してよ　私の心を　この声が届きますか？

(ころしてよいっそいたみもなくいっしゅんで)

殺してよ　いっそ痛みも無く一瞬で

(このげんそうをあとかたなくけしさってくれよ)

この幻想を跡形無く消し去ってくれよ

(かがみにうつるそのおろかさにわたしはめをそむけて)

鏡に映るその愚かさに　私は目を背けて

(よごしあってしろとくろもなくなってああだんだんうすれてゆくしんぞうのおとも)

汚し合って白と黒も失くなって　ああ、だんだん薄れてゆく　心臓の音も

(それでもたしかにいきをしてるわたしはここにいきている)

それでも確かに息をしてる　私はここに生きている

(きっといつかおわるゆめにそっとみかんせいなうたをともそう)

きっといつか終わる夢に　そっと未完成な歌を灯そう

(だれかがおなじいろをならべたとしてもわたしをえがけはしないでしょう)

だれかが同じ色を並べたとしても　私を描けはしないでしょう

(よんでみせてわたしのなまえを)

呼んでみせて私の名前を