センチメンタルキネマ

(ぼんやりなめもりーどんよりなくもり)

ぼんやりなメモリー　どんよりな曇り

(やっぱりあめふりよほうはまたもはずれ)

やっぱり雨降り　予報はまたもはずれ

(さかまくすくりーんはのいずまじり)

逆巻くスクリーンはノイズ混じり

(うらどおりのひだりきょうだけまちぼうけ)

うら通りのひだり　今日だけ待ちぼうけ

(きしょうてんけつなぞるならでじゃぶめいてるはっぴーえんど)

起承転結なぞるなら　デジャブめいてるハッピーエンド

(だけどしってるこのさきにそんなしなりおはないの)

だけど知ってるこの先に　そんなシナリオはないの

(こいのゆうぐれあまもようああおわらないせんちめんたるきねま)

恋の夕暮れ　雨模様　嗚呼　終わらないセンチメンタルキネマ

(くるくるりーるがまわりよごれたふぃるむをうつしだす)

くるくるリールが廻り　汚れたフィルムを映し出す

(なきだしたそらみあげればほらあめのなかおちていくみたいだね)

泣き出した空見上げれば　ほら雨の中落ちていくみたいだね

(どうかしあわせでなんてごめんねふこうをねがっているきょうも)

「どうか、幸せで」なんて　ごめんね　不幸を願っている　今日も

(いまだとどまるすてねこみたい)

未だ留まる　捨て猫みたい

(まったりしたってむかえになんかこない)

待ったりしたって　迎えになんか来ない

(きせつはめぐりほどうきょうのうえ)

季節は巡り　歩道橋の上

(なつかしいこえかさでかおをかくす)

懐かしい声　傘で顔を隠す

(すきないろがかわるようにいつかおもいもうすれて)

好きな色が変わるように　いつか想いも薄れて

(だけどどうしてこんなにもかざられたゆびがにくい)

だけどどうしてこんなにも飾られた指が憎い？

(こいのおわりとみおくるひいつもみたいにうまくわらえたのかな)

「恋の終わり」と見送る日　いつもみたいに上手く笑えたのかな

(それじゃまたねとてをふるさいごのことばはきこえないふりした)

それじゃまたねと手を振る　最後の言葉は聴こえないフリした

(こいのゆうぐれあまもようああおわらないせんちめんたるきねま)

恋の夕暮れ　雨模様　嗚呼　終わらないセンチメンタルキネマ

(いつかのえいがのようなけつまつをすこしねがっている)

いつかの映画のような　結末をすこし願っている

(ないてないてはくれるゆめああおわらないせんちめんたるきねま)

泣いて泣いては昏れる夢　嗚呼　終わらないセンチメンタルキネマ

(えんどろーるもちかいせめてさいごくらいはどうか)

エンドロールも近い　せめて最後くらいはどうか

(わすれられないほどしあわせなうたを)

忘れられないほど幸せな歌を