ゼロ

(はいたてきなじんせいのかなたかおくにすみつくねこたち)

排他的な人生の彼方　家屋に住み着く猫達

(いきるいみをさがしはいつくばるねずみたち)

生きる意味を探し這いつくばるネズミ達

(ぼくらひとをやめたえしゃくするきかいたち)

僕ら人を辞めた　会釈する機械達

(がすけつぎみのろうがいがいとなむこんびにわいふぁいがないばしょじゃいきれない)

ガス欠気味の老害が営むコンビニ　wi-fiがない場所じゃ生きれない

(さむいなんてかんじないなにひとつこわくない)

寒いなんて感じない　何一つ怖くない

(いたみなんてどこにもないぼくらのあかしはえいえんだ)

痛みなんてどこにもない　僕らの証は永遠だ

(このこんせがしょうどうてきなまちがいならば)

この今世が衝動的な間違いならば

(あいじょうなんてゆうじょうなんてただのきごうだ)

愛情なんて友情なんてただの記号だ

(しにたいなんていきたいなんてすでにおそいさ)

死にたいなんて生きたいなんて既に遅いさ

(かがみをみろいのちなんてないだろう)

鏡を見ろ　命なんてないだろう？

(ぼくらはいたみでしばられるためにうまれたわけじゃない)

僕らは痛みで縛られるために生まれたわけじゃない

(ねんげつさいげつをへてだれかのためにしにたかった)

年月歳月を経て誰かのために死にたかった

(もうどこにもいけないあきらめたかこが)

もうどこにも行けない諦めた過去が

(みらいまかせにえらんだひびがこのさびついたまちだ)

未来任せに選んだ日々が　この錆び付いた街だ

(なんねんまえのあやまちをぼくらがうけついできただけだ)

何年前の過ちを　僕らが受け継いで来ただけだ

(もうしぬことなんてないなやみなんてなにもない)

もう死ぬことなんてない　悩みなんて何もない

(やさしさのもらいあいかしょくぎみのあいでみたされた)

優しさのもらい合い　過食気味の愛で満たされた

(このかんどうがげんそうだっていいはるのなら)

この感動が幻想だって言い張るのなら

(ぼくらはこんなけつまつなんてえらばなかった)

僕らはこんな結末なんて選ばなかった

(まちがいなんてなんかいだってやりなおせるさ)

間違いなんて何回だってやり直せるさ

(いまをとわにつなぐぼくらがただしい)

今を永遠に繋ぐ僕らが正しい

(さびしさもくるしさもなにもかもわすれさりたい)

寂しさも苦しさも何もかも忘れ去りたい

(ねがいはしゅうねんへしゅうねんはしゅうちゃくへ)

願いは執念へ　執念は執着へ

(げんかいをしらないにんげんたちはすべてをみらいにまかせた)

限界を知らない人間達は全てを未来に任せた

(こうかいなんてもうそうなんてゆるされるなら)

後悔なんて妄想なんて許されるなら

(かみさまなんてぼくたちなんていらなかった)

神様なんて僕たちなんていらなかった

(なんじゅうねんもなんびゃくねんもしねないからだ)

何十年も何百年も死ねない体

(いまをつなぐぼくらがただしい)

今を繋ぐ僕らが正しい

(あいじょうなんてゆうじょうなんてもとからないさ)

愛情なんて友情なんて元からないさ

(このこんせはえいえんなんだだれにもあげない)

この今世は永遠なんだ誰にも上げない

(もうしにたいやつはかってにしねぼくらはおまえらをじゃくしゃとよぶ)

もう死にたい奴は勝手に死ね　僕らはお前らを弱者と呼ぶ

(いまをとわにつなぐぼくらがただしい)

今を永遠に繋ぐ僕らが正しい