化生戯画

(やぶにふせたけものひとにあこがれて)

薮に伏せたケモノ 人に憧れて

(へびのぬけがらたからものにした)

蛇の抜け殻宝物にした

(まつりばやしのなるほうへとおりゃんせ)

祭囃子の鳴るほうへ通りゃんせ

(あのこおどろかせるまではかえらないもどらない)

あの子驚かせるまでは帰らない 戻らない

(からくれないとりいのかげではちあわせ)

唐紅 鳥居の影で鉢合わせ

(せのびしておんなじせたけできみをみる)

背伸びして同じ背丈できみを見る

(あんまりつきがまぶしくて)

あんまり月が眩しくて

(きみがすきでたまらない)

きみが好きでたまらない

(きみがこわがってくれるならりゅうにでもししにでもなろう)

きみが怖がってくれるなら龍にでも獅子にでもなろう

(はらはらはらりけしょうびな)

はら はら はらり化粧雛

(かどわかされてもみんなにゃないしょだぞ)

勾引されてもみんなにゃ内緒だぞ

(ひとのふりばけものせったなどひっかけて)

人のふりバケモノ 雪駄など引っ掛けて

(なかないあのこなかしたいけもの)

泣かないあの子泣かしたいケモノ

(かぞくもがっこうもないとこいこうよ)

家族も学校もないとこ行こうよ

(あのこふりむかせるまではひとはもうたべれない)

あの子振り向かせるまでは人はもう食べれない

(まだまだきてくれないとりいのしたでまちあわせ)

まだまだ来てくれない 鳥居の下で待ち合わせ

(やだやだここにいておんなじじゅみょうでいきてたい)

やだやだここにいて 同じ寿命で生きてたい

(はなもとりもつきもかぜさえいきひそめるこいがある)

花も鳥も月も風さえ息潜める恋がある

(きみがなきやんでくれるならいぬにでもねこにでもなろう)

きみが泣き止んでくれるなら狗にでも猫にでもなろう

(いなびかりいなりがけおまえなかすものは)

稲光 稲荷駆け おまえ泣かす者は

(おれがみなくってやるいじめっこもせんせいも)

俺が皆喰ってやる いじめっ子も先生も

(むーんらいずもらいなきむーんないと)

Moon rise 貰い泣き Moonlight

(せにのれとんでゆけ)

背に乗れ 飛んでゆけ

(あんまりつきがまぶしくて)

あんまり月が眩しくて

(きみがすきでたまらない)

きみが好きでたまらない

(きみがこわがってくれるならりゅうにでもししにでもなろう)

きみが怖がってくれるなら龍にでも獅子にでもなろう

(はなもとりもつきもかぜさえいきひそめるこいがある)

花も鳥も月も風さえ息潜める恋がある

(きみがなきやんでくれるならいぬにでもねこにでもなろう)

きみが泣き止んでくれるなら狗にでも猫にでもなろう

(からからわらうけしょうぎが)

から から 嗤う化生戯画

(かどわかされてもみんなにゃないしょだぞ)

勾引されてもみんなにゃ内緒だぞ

(ゆびきった)

指切った