面白い話 ~20年後の彼ら~ 第終話-1
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問題文
(すぐにかけつけたすねおによって4にんはなわをとかれた。)
すぐに駆けつけたスネ夫によって4人は縄を解かれた。
(そして、めをさましかけたくろふくにじゃいあんがきょうれつならりあっとをかまし、)
そして、目を覚ましかけた黒服にジャイアンが強烈なラリアットをかまし、
(もうどうぐをもっていないことをたしかめたうえで)
もう道具を持っていないことを確かめたうえで
(ろーぷでぐるぐるまきにしておいた。)
ロープでぐるぐる巻きにしておいた。
(できすぎ「こんどこそ・・・・・・おわったんだね」)
出木杉「今度こそ……終わったんだね」
(じゃいあん「たぶんな」)
ジャイアン「たぶんな」
(はしってきたせいでしゅじゅつあとがひらいたのか、)
走って来たせいで手術跡が開いたのか、
(いたみにかおをしかめているすねおをしずかがきづかっている。)
痛みに顔をしかめているスネ夫をしずかが気遣っている。
(のびたはdr-1をながめていた。)
のび太はDR-1を眺めていた。
(あおい、まるいからだ。またじぶんはどらえもんにたすけてもらったのか・・・・・・)
青い、丸い身体。また自分はドラえもんに助けてもらったのか……
(のびた(いや、これはどらえもんじゃない・・・・・・)
のび太(いや、これはドラえもんじゃない……
(ほんとうのどらえもんは、もう・・・・・・))
本当のドラえもんは、もう……)
(すねお「みんな、ちょっとこれをみて!!」)
スネ夫「みんな、ちょっとこれを見て!!」
(できすぎ「どうしたんだい?」)
出木杉「どうしたんだい?」
(すねお「でんぱしょうがいだ・・・・・・つよいでんじはもかんちされている」)
スネ夫「電波障害だ……強い電磁波も感知されている」
(じゃいあん「・・・・・・うそだろ」)
ジャイアン「……嘘だろ」
(しずか「まさか、まだ・・・・・・」)
しずか「まさか、まだ……」
(すねお「しかも、はっせいげんはここのおくじょうだ」)
スネ夫「しかも、発生源は――ここの屋上だ」
(のびたとできすぎがすねおとじゃいあんにそれぞれかたをかして、)
のび太と出木杉がスネ夫とジャイアンにそれぞれ肩を貸して、
(5にんはおくじょうへとあがった。)
5人は屋上へと上がった。
(おくじょうはしんやとはおもえないほどのひかりにみちている。)
屋上は深夜とは思えないほどの光に満ちている。
(そらにはぽっかりとたいむましんのでいりぐちがあいていた。)
空にはぽっかりとタイムマシンの出入り口が開いていた。
(そしてそこからでてきたのは・・・・・・)
そしてそこから出てきたのは……
(のびた「たいむ・・・・・・ぱとろーるだ」)
のび太「タイム……パトロールだ」
(すねお「もどったんだ!みらいがもとにもどったんだ!」)
スネ夫「戻ったんだ!未来が元に戻ったんだ!」
(じゃいあん「なんだって!!」)
ジャイアン「何だって!!」
(すねお「ぼくらがあいつをつかまえたから・・・・・・)
スネ夫「僕らがあいつを捕まえたから……
(これでぼくたちをころすことはできなくなって、)
これで僕たちを殺すことは出来なくなって、
(たいむましんのじょうほうはまっさつされない。)
タイムマシンの情報は抹殺されない。
(そのうえあいつらはあせってみらいのどうぐをたくさんつかってしまったから、)
そのうえあいつらは焦って未来の道具をたくさん使ってしまったから、
(それがたいむぱとろーるにはっけんされたんだ!」)
それがタイム・パトロールに発見されたんだ!」
(たいむぱとろーるのじゅんしていがおくじょうにちゃくりくし、なかからたいいんたちがおりてくる。)
タイム・パトロールの巡視艇が屋上に着陸し、中から隊員たちが降りてくる。
(たいいん「のびのびたくん、ごうだたけしくん、ほねかわすねおくん、)
隊員「野比のび太くん、剛田武くん、骨川スネ夫くん、
(できすぎえいさいくん、みなもとしずかさんだね。)
出木杉英才くん、源静香さんだね。
(たいむてれびでようすはみていた。きょうりょく、どうもありがとう」)
タイムテレビで様子は見ていた。協力、どうもありがとう」
(すねお「れきしはもとにもどったんですね?」)
スネ夫「歴史は元に戻ったんですね?」
(たいいん「いや、ざんねんながらたしょうのへんかがしょうじてしまった。)
隊員「いや、残念ながら多少の変化が生じてしまった。
(たいむましんのはつめいしゃがしんでしまったからね・・・・・・)
タイムマシンの発明者が死んでしまったからね……
(たいむましんのはつめいは、ほんらいの2008ねんよりおそくなることになる」)
タイムマシンの発明は、本来の2008年より遅くなることになる」
(できすぎ「それでも、たいむましんはかんせいするんですね?」)
出木杉「それでも、タイムマシンは完成するんですね?」
(たいいん「ああ。もともとやつのけいかくはよみがはずれていたんだ。)
隊員「ああ。もともと奴の計画は読みが外れていたんだ。
(かりに4じげんくうかんでれきしをかえてもわれわれはそれをかんちするごくひきかんを)
仮に4次元空間で歴史を変えても我々はそれを感知する極秘機関を
(4じげんくうかんないにせっちしている。あとはかれらがにげたじだいを)
4次元空間内に設置している。あとは彼らが逃げた時代を
(とくていするだけだった・・・・・・きみたちのおもわぬていこうにあせったやつらが)
特定するだけだった……君たちの思わぬ抵抗に焦った奴らが
(みらいのどうぐをつかってくれたおかげで、このじだいととくていできたんだ」)
未来の道具を使ってくれたおかげで、この時代と特定できたんだ」
(じゃいあん「でもよぉ、もうすこしはやくきてくれりゃあ)
ジャイアン「でもよぉ、もう少し早く来てくれりゃあ
(おれたちけがしなくてよかったのに」)
俺たち怪我しなくて良かったのに」
(のびた「そういうなって。これでみらいがかわらずにすんだんだからさ」)
のび太「そう言うなって。これで未来が変わらずに済んだんだからさ」
(???「そういいきるにはまだはやいよ、のびたくん」)
???「そう言い切るにはまだ早いよ、のび太くん」
(のびたはそのこえになつかしさをかんじた。)
のび太はその声に懐かしさを感じた。
(いくらちかいこえをつくってもなにかちがっていた。)
いくら近い声を作っても何か違っていた。
(ねがっていたこえがいま、みみにはいってきたのだ。)
願っていた声が今、耳に入ってきたのだ。
(のびた(そんな、まさか・・・・・・))
のび太(そんな、まさか……)