死神

(りれきしょはぜんぶうそでしたびようしつでもうそをなのりました)

履歴書は全部嘘でした 美容室でも嘘を名乗りました

(ほんとうのぼくじゃないのならぶべつされてもたえられる)

本当の僕じゃないのなら侮蔑されても耐えられる

(ちがうんだきみをしのふちからすくいにきたぼくてんしなのに)

違うんだ君を死の淵から救いにきた僕天使なのに

(おまえはしにがみだといわれて)

おまえは死神だと言われて

(それでもいいやとないている)

それでもいいやと泣いている

(かなしみのじゅんびもおてのもの)

かなしみの準備もお手のもの

(はきやすいやわらかいものをたべる)

吐きやすい柔らかいものを食べる

(いつかわかれるかもしれないから)

いつか別れるかもしれないから

(かたちあるものはすべていらない)

形あるものは全ていらない

(きみがしあわせにいきるなら)

君が幸せに生きるなら

(ぼくはぼろぼろでかまわないと)

僕はボロボロでかまわないと

(みがわりになってなんどもしんでたら)

身代わりになって何度も死んでたら

(すがたかたちはばけものさだけど)

姿形はバケモノさ だけど

(みためとかていさいとか)

見た目とか体裁とか

(どうでもいいっていっていだきしめてよ)

どうでもいいっていって　抱きしめてよ

(いつかおとことかおんなとか)

いつか男とか女とか

(かんけいなくなるくらいにあいしあおうよ)

関係なくなるくらいに愛し合おうよ

(おまえみたいなやつがこどもを)

おまえみたいなやつが子供を

(そだてちゃいけないとかいわれて)

育てちゃいけないとか言われて

(いつかれきしがぼくをただしいと)

いつか歴史が僕を正しいと

(しょうめいしたっていみがない)

証明したって意味がない

(ぼくをぼろぼろにしたすべて)

僕をボロボロにした全て

(ぼくはどうしてもころしたくて)

僕はどうしても殺したくて

(だれもはみださないくそへいわのため)

誰もはみ出さないクソ平和のため

(ぼくだけがぼくをころしてきたけど)

僕だけが僕を殺してきたけど

(しんだようにいきてこそ)

死んだように生きてこそ

(いきられるこのほしがよわったときに)

生きられるこの星が弱った時に

(はんきをひるがえせせかいをあやめるぼくはしにがみさ)

反旗を翻せ 世界を殺める 僕は死神さ

(かわはうみへとひろがる)

川は海へとひろがる

(ひとはしへとあふれる)

人は死へと溢れる

(やりつくしたかってにしびがせめてくる)

やり尽くしたかって西陽が責めてくる

(かなしみをかねにして)

かなしみを金にして

(いかりではなをさかせて)

怒りで花を咲かせて

(そのすべてがあいにもとづいてうごめいている)

その全てが愛に基づいて蠢いている

(なげつけたみぎうではきみのきみをさがして)

投げつけた右腕は 君の君を探して

(かけつけたそのあしでいんせきをけちらして)

駆けつけたその足で 隕石を蹴散らして

(せかいのおわりなんてぼくたちはもうとっくに)

世界の終わりなんて僕たちはもうとっくに

(みたことあったんだそうなんどもまけたけど)

みたことあったんだ そう 何度も負けたけど

(かわはうみへとひろがる)

川は海へと拡がる

(ひとはしへとあふれる)

人は死へと溢れる

(やりつくしたかってにしびがせめてくる)

やり尽くしたかって西陽が責めてくる