鏡の魔法

(ねがいごとすべてかなえましょう)

願い事、全て叶えましょう

(かがみのむこうとなえてごらん)

鏡の向こう、唱えてごらん？

(こよいすべてがはんたいのまほう)

今宵、【全てが反対の魔法】

(ぼくはきみだけのまほうつかいさ)

僕は君だけの魔法使いさ

(とざされたとうのまっくらなへやに)

閉ざされた塔の真っ暗な部屋に

(ひびくのはぼくのこどうだけ)

響くのは　僕の鼓動だけ

(さげすみうとまれおそれきらわれ)

蔑み疎まれ、恐れ嫌われ

(ふこうにあいされたおうじさま)

不幸に愛された王子様

(あらしがきたりてまねかざるきゃく)

嵐が来たりて　招かざる客

(かがみをてにほほえむせいねん)

鏡を手に微笑む青年

(きみのふこうはだれのせいだい)

「君の不幸は誰のせいだい？

(まほうのかがみにたずねてごらん)

魔法の鏡に尋ねてごらん」

(かがみにうつるしあわせなしょうじょ)

鏡に映る「幸せな少女」

(とまどうこころはぎしんにゆれて)

戸惑う心は疑心に揺れて

(でもしんじつならば)

「「でも真実ならば？」」

(ぼくのしあわせは)

「僕の幸せ」は

(あのしょうじょにすべてうばわれたの)

あの少女にすべて奪われたの？

(にくしみにそまりおちるこころ)

憎しみに染まり堕ちる心

(かがみのむこうはすべてはんたい)

鏡の向こうは【全て反対】

(さだめのてんびんをいれかえた)

運命の天秤を入れ替えた

(すべてわすれさって)

全て忘れ去って

(しゅくふくされよう)

【祝福】されよう

(こもれびのとうのあかるいへやに)

木漏れ日の塔の明るい部屋に

(ひびくのはにぎわうひとのこえ)

響くのは　賑わう人の声

(うやまいしたわれあがめあいされ)

敬い慕われ、崇め愛され

(こうふくにあいされたおうじさま)

幸福に愛された王子様

(はれすぎたごごにまねかざるきゃく)

晴れ過ぎた午後に　招かざる客

(かがみをてにほほえむせいねん)

鏡を手に微笑む青年

(きみのしあわせはだれのおかげ)

「君の幸せは誰のおかげ？

(まほうのかがみにたずねてごらん)

魔法の鏡に尋ねてごらん」

(かがみにうつるふしあわせなしょうじょ)

鏡に映る「不幸せな少女」

(なぜきみのえがおはこころをえぐる)

何故、君の笑顔は心を抉る？

(でもしんじつならば)

「「でも真実ならば？」」

(きみのしあわせは)

「君の幸せ」は

(あのひぼくにすべてうばわれたの)

あの日僕に全て奪われたの？

(かなしみにそまりゆれるこころ)

悲しみに染まり揺れる心

(かがみのむこうはすべてはんたい)

鏡の向こうは【全て反対】

(さだめのてんびんはこなごなに)

運命の天秤は粉々に

(こわれてしまった)

壊れてしまった

(このぼくのてで)

この僕の手で

(すてたはずのかこつみのきおくは)

捨てたはずの過去…「罪の記憶」は

(なぜいまもどりぼくをくるしめる)

何故今戻り、僕を苦しめる？

(にくくてしかたないはずだったのに)

憎くてしかたないはずだったのに

(なぜいまこんなにこころがいたい)

何故今、こんなに心が痛い…

(かがみにうつるはんたいのぼくら)

鏡に映る【反対】の僕ら

(きみがなくたびにぼくはわらった)

君が泣く度に僕は笑った？

(ぼくのしあわせがきみをのろうのなら)

「僕の幸せ」が君を呪うのなら

(どうすればきみをすくえるのだろう)

どうすれば、君を救えるのだろう…

(どうすればきみをすくえるのだろう)

ドウスレバ、君ヲ救エルノダロウ…

(そうだぼくが)

「そうだ…僕が…

(ねがいごとすべてかなえましょう)

願い事、全て叶えましょう」

(かがみのむこうとなえてごらん)

鏡の向こう、唱えてごらん？

(こよいすべてがはんたいのまほう)

今宵、【全てが反対の魔法】

(ぼくはきみだけのまほうつかいさ)

僕は君だけの魔法使いさ

(ねがいごとすべてかなえられた)

願い事、全て叶えられた？

(かがみのまほうはこれでおわりさ)

鏡の魔法は、これで終わりさ

(きえゆくてのひらをふれあわせ)

消え逝く手のひらを触れ合わせ

(おわかれだねってぼくはわらった)

「お別れだね」って僕は笑った

(かがみのむこうはないているかな)

鏡の向こうは泣いているかな？

(またいつかきみと)

またいつか君と

(あえたらいいな)

会えたら、いいな