ヴィクター

(あたまがいたむんだって)

頭が痛むんだって

(よるがしめつけてまだねれないの)

夜が締め付けてまだ寝れないの

(きょくしょのますいだってきかないし)

局所の麻酔だって　効かないし

(ねえせんせいもっとちょうだい)

ねえ先生もっと頂戴

(このあたまをわってぷらすのどらいばーで)

この頭を割ってプラスのドライバーで

(のうみそまでいじくってください)

脳味噌まで弄くってください

(いやなことはぜんぶねじをはずしちゃって)

嫌なことは全部　ネジを外しちゃって

(それでもつらいってねえどうしてなの)

それでも辛いって　ねえどうしてなの？

(ばけものがぼくらをみている)

化け物が僕等を見ている

(あいそをふりかざしてきみのいるほうへ)

愛想を振りかざして　君のいる方へ

(ざれごとがみみのなかにひびく)

戯言が耳の中に響く

(くらむようなまなざしがみをさした)

眩む様な眼差しが身を刺した

(あいしてこいしてたまらないの)

「愛して恋して堪らないの」

(わたしひとりのものにしてあなたやみへささやく)

私一人のモノにして　貴方、闇へ囁く

(まなじりにさそわれたどりついた)

眦に誘われ辿り着いた

(こうかいのはざまですわりこんでいろ)

後悔の狭間で座り込んでいろ

(きょむとあいぞうのらんでぶー)

虚無と愛憎のランデブー

(だれかうれいをどうかとめて)

誰か憂いをどうか止めて

(まつかさでみてみろって)

マツカサで見てみろって

(きみにいわれてみてもしょうがないや)

君に言われてみてもしょうがないや

(せのびをしているのってきかないで)

背伸びをしているのって聞かないで

(ほとばしるいしきほうかい)

迸る意識崩壊

(たしかめていとなんだせいぎを)

確かめて営んだ正義を

(つぎはぎではだめなんだってきみのいないよふけ)

継ぎ接ぎでは駄目なんだって　君のいない夜更け

(またあしたこのよるであえる)

また明日この夜で逢える？

(ゆめにまであらわれすがたけした)

夢にまで現れ姿消した

(おいかけたさきにきぼうなんてないな)

追いかけた先に希望なんてないな

(のどとこころおとせばいい)

喉と心落とせばいい

(きみはそれでよろこぶ)

君はそれで喜ぶ？

(まわりみちみうしなったよのめあて)

回り道見失った余の目当て

(きゆうのまいんどくらくてみえない)

杞憂のマインド　暗くて見えない

(もうそうとげんじつのしんぱしー)

妄想と現実のシンパシー

(かみよあかりをいまともせ)

神よ明かりを今灯せ

(あのひもかぜはしずかに)

あの日も風は静かに

(あなたのかみをなびかせて)

貴方の髪を靡かせて

(そのめにぜんぶうばわれるほねおるかこも)

その眼に全部奪われる骨折る過去も

(ころされた)

殺された

(ふらふらとさまようまちのどこか)

フラフラと彷徨う街のどこか

(かなしみもくたびれてしまった)

悲しみも下びれてしまった

(くらむようなまなざしをうけとめた)

眩む様な眼差しを受け止めた

(ゆびをさせばほらかうんたーもろきまんだ)

指を刺せばほらカウンターもろキマんだ

(なみだながしてこえばいい)

涙流して乞えばいい

(かんせいきりにのまれる)

陥穽　霧に呑まれる

(めをさませあなーきーなばけものども)

目を覚ませアナーキーな化け物共

(よなかのさんじはもうねるじかんだ)

夜中の三時はもう寝る時間だ

(こころがいたまないようにまた)

心が痛まないようにまた

(きみとあさまでねむらせて)

君と朝まで眠らせて

(それではおやすみ)

それではおやすみ