折り紙と百景

(これはやがてたどるせかいを)

これはやがて辿る世界を

(いのるわたしのねがいのうた)

祈る私の願いの詩

(これはいまじゃくやんでばかりの)

これは今じゃ悔やんでばかりの

(よわむしなこいうた)

弱虫な恋歌

(はなをかぜをかざるあのひびを)

花を　風を　飾るあの日々を

(おぼえていますか)

覚えていますか

(あなたのくれたひゃくよのけしきを)

貴方のくれた百余の景色を

(いまはおいとましても)

今はお暇しても

(しきおりおりのゆめでありますように)

四季折々の夢でありますように

(いろをかえるおりがたのよう)

色を変える折形の様

(ひらりおちてあなたのそばへ)

ひらり落ちて　貴方のそばへ

(よりそえるなら)

寄り添えるなら

(ずっとずっときづいていました)

ずっと　ずっと　気づいていました

(あなたのことにかなわぬことに)

貴方のことに　叶わぬことに

(ひともみのりむぎのときいたる)

人も実り　麦秋至

(しれたことでしたね)

知れたことでしたね

(あれもこれもまちがいだなんてさ)

あれも　これも　間違いだなんてさ

(いわないでいてよ)

言わないでいてよ

(かれたるくさもほたるとなるひを)

枯れたる草も　蛍となる日を

(ひどくまちのぞむように)

ひどく待ち望むように

(あなたのゆくあぜみちをてらせたら)

貴方の行く畦道を照らせたら

(このみらいもわらえているような)

この未来も笑えているような

(かなわないこいをしった)

叶わない恋を知った

(しられずひとりでないた)

知られずひとりで泣いた

(そんなふたつのこえはまじわらない)

そんなふたつの声は交わらない

(たえまなくしきはさった)

絶え間なく四季は去った

(わすれられないままゆめになってしまった)

忘れられないまま夢になってしまった

(いたずらなこいとただいちまいおって)

悪戯な恋と　ただ一枚折って

(あなたのくれたあなたのけしきを)

貴方のくれた　貴方の景色を

(いまはおいとましても)

今はお暇しても

(しきおりおりのゆめであえますように)

四季折々の夢で会えますように

(いろをかえるおりがたのよう)

色を変える折形の様

(ひらりおちてあなたのそばへ)

ひらり落ちて　貴方のそばへ

(よりそえるなら)

寄り添えるなら