歩く幽霊

(どんなぐあいだいまだやれそうかい)

どんな具合だい　まだやれそうかい

(しんちょうにてんけんしてかんがえて)

慎重に点検して考えて

(こわれたところなおせそうなところ)

壊れたところ　直せそうなところ

(こわれずのこったつよいところ)

壊れず残った　強いところ

(ころんだってさまたないでさ)

転んだってさ　待たないでさ

(ちいさくなっていったせなか)

小さくなっていった背中

(くやしいけどはじることはない)

悔しいけど　恥じる事はない

(ひとそれぞれのどうのこうのじゃないの)

人それぞれの　どうのこうのじゃないの

(ずっときこえるよあしおとが)

ずっと聞こえるよ　足音が

(どれほどとおくなろうとも)

どれほど遠くなろうとも

(みみふさいでこえをだせ)

耳塞いで声を出せ

(ここにいるよってだれにむけて)

ここにいるよって　誰に向けて

(まったくもんだいないへいじょうしんさまいらいふ)

全く問題ない　平常心さ　マイライフ

(よそはよそてだしくちだしごむよう)

他所は他所　手出し口出し御無用

(とかいうわりにはるかかなたの)

とか言うわりに　遥か彼方の

(しばふのあおさまできになる)

芝生の青さまで　気になる

(れいせいなふりしてだまれないまま)

冷静なふりして　黙れないまま

(おおきくなったかがみのなか)

大きくなった　鏡の中

(たなのうえのまっさおなはーと)

棚の上の　真っ青なハート

(おおきくなったらなにかになれないの)

大きくなったら何かになれないの

(だれかをよんでさけぶよ)

誰かを呼んで叫ぶよ

(どうじにだれかによばれたよ)

同時に誰かに呼ばれたよ

(かなしすぎてわらったよ)

悲しすぎて笑ったよ

(たすけてだなんていえやしない)

助けてだなんて言えやしない

(がんばったってさがんばってんのさ)

頑張ったってさ　頑張ってんのさ

(ひとそれぞれのどうのこうの)

人それぞれのどうのこうの

(はずかしいくらいくやしかったから)

恥ずかしいくらい　悔しかったから

(おわなかったあのひがおいかけてくる)

追わなかったあの日が追いかけてくる

(どんなぐあいだいもううごけそうかい)

どんな具合だい　もう動けそうかい

(そのてでふれてたしかめて)

その手で触れて　確かめて

(なおせたところだめだったところ)

直せたところ　駄目だったところ

(けっきょくのこったぜいじゃくなはーと)

結局残った脆弱なハート

(もういちどよんでさけぶよ)

もう一度呼んで叫ぶよ

(もういちどだれかによばれたよ)

もう一度誰かに呼ばれたよ

(みみふさいでもわかるよ)

耳塞いでも解るよ

(ここにいるよってはっきりと)

ここにいるよって　はっきりと

(ずっときこえるよあしおとが)

ずっと聞こえるよ　足音が

(いつかじぶんのだしたおとが)

いつか自分の出した音が

(ときをこえてとどいたよ)

時を越えて届いたよ

(おいついてやっとかさなるよ)

追いついてやっと重なるよ