ガラスの薔薇

(さまようかげはかさなってむねにふかいきずあとのこした)

彷徨う影は重なって　胸に深い傷跡残した

(こんないとしさがあることをしらずに)

こんな愛しさがあることをしらずに

(あおじろくゆれるはなのすきとおるじょうねつにふれた)

青白く揺れる花の　透き通る情熱に触れた

(ときはうごかずにいってんをきざんで)

時は動かずに一点を刻んで

(あいまいなきょうかいせんじょうちりばめられたかがやき)

曖昧な境界線上　散りばめられた輝き

(ぼくのてをはなさないのはきみだった)

僕の手を離さないのは君だった

(くるおしいほどにみだされるあいのさばくふきあれるかぜ)

狂おしいほどに乱される　愛の砂漠　吹き荒れる風

(それでもきみをあいしてるがらすのばらこわれぬようにだきよせた)

それでも君を愛してる　ガラスの薔薇　壊れぬように抱き寄せた

(こんやはなれてしまったらにどとあえないきがしてしまうの)

今夜離れてしまったら二度と会えない気がしてしまうの

(ぼくだってきみのなみだはみたくないひそやかなそのぬくもり)

僕だって君の涙は見たくない　密やかなその温もり

(ふれるたびにあかくなるいてついたけつまつをわすれるように)

触れる度に赤くなる　凍てついた結末を忘れるように

(せつないほどにうつくしいそのつぼみそのとげさえも)

切ないほどに美しい　その蕾　その棘さえも

(ぼくらのあいがこたえならがらすのばらいっそこわしてしまいたい)

僕らの愛が真実なら　ガラスの薔薇　いっそ壊してしまいたい

(あさがくればまたふたりいつものかおでただあうだけさ)

朝が来ればまた二人　いつもの顔でただ会うだけさ

(みえかくれするげんじつにめをそむけてしまえるなら)

見え隠れする現実に　目を背けてしまえるなら

(このままずっとしていてぼくのそばでかがやきつづけて)

このままずっと咲いていて　僕の側で輝き続けて

(くるおしいほどにみだされるあいのさばくふきあれるかぜ)

狂おしいほどに乱される　愛の砂漠　吹き荒れる風

(ぼくらのあいがこたえならがらすのばらいっそこわしてしまいたい)

僕らの愛が真実なら　ガラスの薔薇　いっそ壊してしまいたい