メレンゲ

(すのうまちのいろをすのうでけしてゆく)

スノウ　街の色をスノウで消してゆく

(まっちうりあぶらうってばっかでしたもうせい)

マッチ売り、油売ってばっかでした！猛省

(ゆきばはゆきばにとうぜどうだいめれんげ)

行き場は雪場に問うぜ　どうだいメレンゲ

(ぼくらすべてのけしきになまえをつけてはみおくる)

僕ら、全ての景色に名前を付けては見送る

(あいするためきずついたこころのたびや)

愛するため傷ついた心の旅や

(いのることしかできないうたのでぐちをさがしてる)

祈ることしかできない歌の出口を探してる

(しろいそらをとべたあのつばさはなぜしまったんだろう)

白い空を飛べたあの翼は　なぜ仕舞ったんだろう

(またぼくをすきになりたいうまれかわったりするいがいで)

また僕を好きになりたい　生まれ変わったりする以外で

(なさけなさもゆきにあずけてしまえよ)

情けなさも雪に預けてしまえよ！

(まだきみのことおもうふゆゆめだったのかもな)

まだ君のこと想う冬、夢だったのかもな

(あいしるたびにかばったこころのとげが)

愛知るたびに庇った心のトゲが

(うそのいたみにもほんとうのちがかようことしつこくかたりかける)

嘘の痛みにも本当の血が通うこと　しつこく語りかける

(かざりにしてはもうこのつばさはおもすぎるけれど)

飾りにしてはもうこの翼は重すぎるけれど

(かなしみばかりのひびをすこしだけまだかざってくれるかい)

悲しみばかりの日々を少しだけ　まだ飾ってくれるかい？

(しらないたにんにてをかしてもらえたのに)

知らない他人に手を貸してもらえたのに

(しってるにんげんにしかみみをかさない)

知ってる人間にしか耳を貸さない

(ぼくはなんてこのぼくはなんてとぼしいのだろう)

僕はなんて　この僕はなんて乏しいのだろう

(もうそらはとべないひとりでは)

もう空は飛べない　独りでは

(またぼくをすきになりたいうまれかわったりするいがいで)

また僕を好きになりたい　生まれ変わったりする以外で

(なさけなさはゆきにかえしてもらえよ)

情けなさは雪に返してもらえよ！

(まだきみのことおもうふゆゆめだったのかもな)

まだ君のこと想う冬、夢だったのかもな

(つもらないうちにとけためれんげのふゆのうた)

積もらないうちに溶けたメレンゲの冬の唄