今日に名前をつけるなら

(ぼくらがはるをむかえるころ)

僕らが春を迎える頃

(どこかであきはめざめていて)

どこかで秋は目覚めていて

(ぼくらがなつをたのしむころ)

僕らが夏を楽しむ頃

(だれかはふゆにこごえている)

誰かは冬に凍えている

(だからせかいはひとつなんて)

だから世界は一つなんて

(うそっぱちにきこえるんです)

嘘っぱちに聞こえるんです

(てんごくにきせつはめぐるのか？)

天国に季節は巡るのか？

(てんごくはいまなんじなのか？)

天国は今　何時なのか？

(ぼくらにあさがおとずれるころ)

僕らに朝が訪れる頃

(だれかによるはしみこんで)

誰かに夜は染みこんで

(ひるまにつきがうかんだなら)

昼間に月が浮かんだなら

(みんなきれいだというくせに)

皆　綺麗だと言うくせに

(すこしでもはずれたひとをみて)

少しでも外れた人を見て

(わらいものにするのはなぜでしょうか？)

笑い者にするのは何故でしょうか？

(かみさまはいつねてるんですか？)

神様はいつ寝てるんですか？

(かみさまはないたりするんですか？)

神様は泣いたりするんですか？

(めざましが２ふんずれてたせいで)

目覚ましが2分ズレてたせいで

(でんしゃにのりおくれた)

電車に乗り遅れた

(たったそれだけのことなのに)

たったそれだけの事なのに

(もうよていにはまにあわない)

もう予定には間に合わない

(きょうもひとのなみにのまれて)

今日も人の波に飲まれて

(おもいでにはなりそうもない)

思い出にはなりそうもない

(いちにちがすぎてゆく)

一日が過ぎてゆく

(きのうえがいたようにいかなかった)

昨日描いたようにいかなかった

(ぼくはいつもさがしてしまう)

僕はいつも探してしまう

(みつけられないそのせいだって)

見つけられない　そのせいだって

(しんじていいのだろうか？)

信じていいのだろうか？

(どこにもこたえはないんだと)

どこにも答えはないんだと

(あらすじだけをどこかできいて)

あらすじだけをどこかで聞いて

(わかったかおをされてしまい)

分かった顔をされてしまい

(てにとられなかったほんのような)

手に取られなかった本のような

(きぶんになってしまうんです)

気分になってしまうんです

(りれきしょにはかけないことが)

履歴書には書けない事が

(ぼくにはとてもだいじなんです)

僕にはとても大事なんです

(かみさまだれのみかたなんですか？)

神様　誰の味方なんですか？

(ぼくのみかたになってくれますか？)

僕の味方になってくれますか？

(ことばなんかいっそなければよかった)

言葉なんかいっそ無ければ良かった

(ここからすべてはじまったんだ)

ここから全て始まったんだ

(なみだをのんだときにおぼえたうたが)

涙を飲んだ時に覚えた歌が

(おわりをつげるそのまえに)

終わりを告げるその前に

(きょうもひとのなみにのまれて)

今日も人の波に飲まれて

(とてもえにはなりそうもない)

とても絵にはなりそうもない

(いちにちがすぎてゆく)

一日が過ぎてゆく

(みかんせいなままおとなになった)

未完成なまま大人になった

(すべてのとけいをとめてみたって)

全ての時計を止めてみたって

(せかいはまわりつづけるんだから)

世界は廻り続けるんだから

(やくそくしようじゃないか)

約束しようじゃないか

(ぼくらがさきをあるくんだ)

僕らが先を歩くんだ

(きょうもひとのなみはながれて)

今日も人の波は流れて

(とくべつなんてよべそうもない)

特別なんて呼べそうもない

(いちにちがすぎてゆく)

一日が過ぎてゆく

(だいじなものにみなれてさ)

大事なものに見慣れてさ

(あたりまえにおもってたんだ)

当たり前に思ってたんだ

(ほんとうはすてきないちにちだった)

本当は素敵な一日だった

(みじかいことばでもいい)

短い言葉でもいい

(きょうになまえをつけるんだ)

今日に名前をつけるんだ