ワンルーム・ダンスホール

(のうべんにめがくらみそう)

能弁に目が眩みそう

(きげんなおすのやめたわ)

機嫌直すのやめたわ

(びょうしんをしきりにながめてる)

秒針を頻りに眺めてる

(めらんこりーなんてばかみたい)

メランコリーなんて莫迦みたい

(あたしこどくなさらまんだー)

あたし　孤独なサラマンダー

(かみさまにもきらわれた)

神様にも嫌われた

(さばかりにはみにあまるので)

さばかりには身に余るので

(いっそもうぜんぶいらないわ)

いっそもう全部いらないわ

(くだんない)

くだんない

(このへやはわんるーむだんすほーる)

この部屋はワンルーム・ダンスホール

(ひとりおどるの)

ひとり踊るの

(てぃっぷたっぷとぅーたっぷ)

ティップタップ・トゥータップ

(さびしいあたし)

淋しい　あたし

(あぷりこっとのはだをなでるの)

アプリコットの肌を撫でるの

(ほんとうはみつけてほしいから)

ほんとうは　見つけてほしいから

(みだれたりずむかなでるの)

乱れたリズム　奏でるの

(でもそれじゃもうだめなの)

でも、それじゃもうダメなの

(ふじゆうなのはあんたらのほうだ)

不自由なのはあんたらの方だ

(あたしがせかいをとじこめてるの)

あたしが世界を閉じ込めてるの

(あいろにーばかり)

アイロニーばかり

(ろんりふごうりもあいだってこころえて)

論理　不合理も愛だって心得て

(あたしこどくなさらまんだー)

あたし　孤独なサラマンダー

(かみさまにもきらわれた)

神様にも嫌われた

(ゆかにちらばっただいやもんどでさえも)

床に散らばったダイヤモンドでさえも

(いまはうとましいとおもうのに)

今は疎ましいと思うのに

(ここにすくいなどないから)

此処に　救いなどないから

(あたしをせめていいのに)

あたしを責めていいのに

(こんなよんじょうはんのゆううつを)

こんな　四畳半の憂鬱を

(あなたは)

あなたは

(とかしてこわしてくれた)

溶かして壊してくれた

(このへやはわんるーむだんすほーる)

この部屋はワンルーム・ダンス―ホール

(おどるおどるの)

踊る踊るの

(てぃっぷたっぷとぅーたっぷ)

ティップタップ・トゥータップ

(さびしいふたり)

淋しい　ふたり

(あぷりこっとのはだをなでるの)

アプリコットの肌を撫でるの

(ひめやかなためいきのせんりつを)

秘めやかなためいきの旋律を

(あなただけがきいてたの)

あなただけが聴いてたの

(ああ)

ああ...

(これでおわりだなんて)

これで終わりだなんて！

(このへやはわんるーむだんすほーる)

この部屋はワンルーム・ダンスホール

(ふたりおどるの)

ふたり踊るの

(てぃっぷたっぷとぅーたっぷ)

ティップタップ・トゥータップ

(どうこうのおくのおくのかいとうに)

瞳孔の奥の奥の解答に

(きづいたのなら)

気づいたのなら

(かみついてもうどくでものませて)

噛みついて　猛毒でも飲ませて

(いなくなるといわないで)

いなくなるといわないで

(ああ)

ああ

(ここはわんるーむだんすほーる)

ここはワンルーム・ダンスホール

(それじゃもうだめなの)

「それじゃ、もう駄目なの？」