明けない夜のリリィ

(ちきゅうがまわってたじだいはおわって)

地球が回ってた時代は終わって

(あさはえいえんにうしなわれた)

朝は永遠に失われた

(ぼくはとまってあるきだせないまま)

僕は止まって歩き出せないまま

(まちをぼんやりながめていた)

街をぼんやり眺めていた

(このよるがいつまでもあけないから)

この夜がいつまでも明けないから

(ぼくはきみをこんなおりにとじこめている)

僕は君をこんな檻に閉じ込めている

(きみのこえしかひかりがないから)

君の声しか光がないから

(つきのかわりにきみをうたわせている)

月の代わりに君を歌わせている

(りりぃ、りりぃあしたもそばにいてくれるかい)

リリィ、リリィ明日も側にいてくれるかい

(たとえぼくがよるにおぼれたとしても)

たとえ僕が夜に溺れたとしても

(りりぃ、りりぃきみはまひるのような)

リリィ、リリィ君は真昼のような

(すんだこえできぼうをうたってくれるかい)

澄んだ声で希望を歌ってくれるかい

(きせつがめぐってたじだいはおわって)

季節が巡ってた時代は終わって

(はるもなつもあきもえいえんにうしなわれた)

春も夏も秋も永遠に失われた

(ぼくはこわれたことにきづかないまま)

僕は壊れたことに気づかないまま

(きみをこうしてくるしめていた)

君をこうして苦しめていた

(このよるがいつまでもあけないから)

この夜がいつまでも明けないから

(ぼくのしこうはさめることがない)

僕の思考は醒めることがない

(きみのこえしかすくいがないから)

君の声しか救いがないから

(ほしのかわりにきみをうたわせている)

星の代わりに君を歌わせている

(りりぃ、りりぃあしたもまもってくれるかい)

リリィ、リリィ明日も守ってくれるかい

(ぼくのあしをひきずりこむくらやみから)

僕の足を引きずり込む暗闇から

(りりぃ、りりぃきみのまひるのような)

リリィ、リリィ君の真昼のような

(すんだこえがぼくはほんとうにすきだよ)

澄んだ声が僕は本当に好きだよ

(りりぃ、りりぃどうかゆるしておくれ)

リリィ、リリィどうか許しておくれ

(ぼくはとっくによるにのまれてしまって)

僕はとっくに夜に飲まれてしまって

(りりぃ、りりぃきみのしあわせなんて)

リリィ、リリィ君の幸せなんて

(ねがってたあのころにもどれないんだ)

願ってたあの頃に戻れないんだ

(りりぃ、りりぃどうしててをのばして)

リリィ、リリィどうして手を伸ばして

(ぼくのほおなんてなでているの)

僕の頬なんて撫でているの

(あけないよるはないとうたうきみは)

明けない夜はないと歌う君は

(ぼくをでていったしずくをぬぐって)

僕を出ていった雫を拭って

(あなたをわすれないよとそういった)

「あなたを忘れないよ」とそう言った