恋人ごっこ/マカロニえんぴつ

(「ねえ、もういちどだけ」)

「ねえ、もう一度だけ」

(をなんかいもやろう、そういううんめいをしよう)

を何回もやろう、そういう運命をしよう

(あいをつたえそびれた)

愛を伝えそびれた

(でもたしかにこいをしていた)

でもたしかに恋をしていた

(こいをしていた)

恋をしていた

(かんこーひーでかんぱい)

缶コーヒーで乾杯

(しーつはしめって　どうにもならないふたりだ)

シーツは湿って　どうにもならない二人だ

(いうとおりにするから、)

言う通りにするから、

(こいびとごっこでいいから)

恋人ごっこでいいから

(いまだけわらっていてほしい)

今だけ笑っていてほしい

(よけいなにもつにきづくのは)

余計な荷物に気付くのは

(あるきつかれたさかみちだ)

歩き疲れた坂道だ

(わすれていいのはいつからで)

忘れていいのはいつからで

(わすれたいのはいつまでだ？)

忘れたいのはいつまでだ？

(「ねえ、もういちどだけ」)

「ねえ、もう一度だけ」

(をなんかいもやろう、そういううんめいでいよう)

を何回もやろう、そういう運命でいよう

(あいをつたえそびれた)

愛を伝えそびれた

(でもたしかなこいをしていた)

でもたしかな恋をしていた

(こいをしていた)

恋をしていた

(むだなはなしにたよるのだ)

無駄な話に頼るのだ

(かくしつかれたつみをはこぶため)

隠し疲れた罪を運ぶため

(わすれていいのはきみなのに)

忘れていいのは君なのに

(わすれたいのはぼくだけか)

忘れたいのは僕だけか

(「ねえ、もういちどだけ」)

「ねえ、もう一度だけ」

(もうなしにしよう？そういううんめいをとろう)

もう無しにしよう？そういう運命を取ろう

(あいをつたえそこねた)

愛を伝え損ねた

(またこんなこいをしてみたい)

またこんな恋をしてみたい

(こいをしてみたい)

恋をしてみたい

(はだかや、なでがたや、きすやかわかないかみ)

裸や、撫で肩や、キスや乾かない髪

(もういちどあなたといられるのなら)

もう一度あなたと居られるのなら

(きっともっともっとちゃんと)

きっともっともっとちゃんと

(ちゃんとあいをつたえる)

ちゃんと愛を伝える

(もうにどとあなたをなくせないから)

もう二度とあなたを失くせないから

(ことばをすてる　すこしずつあきらめる)

言葉を棄てる　少しずつ諦める

(あまりにもろいきょうをだきしめててばなす)

あまりに脆い今日を抱きしめて手放す

(ただいま　さよなら)

ただいま　さよなら

(たったいま　さよなら)

たった今　さよなら