世界寿命と最後の一日

(いっしゅうかんほどまえせかいのめつぼうがつげられた)

>>『一週間ほど前、世界の滅亡が告げられた。

(それはあまりにもとうとつでざんこくな)

それはあまりにも唐突で、残酷な・・・』

(そこでわたしはおもいだしたかのようにふでをすすめるてをとめた)

そこで私は、思い出したかのように筆を進める手を止めた。

(それじゃあきょうはせかいがじゅみょうをむかえるいちにちまえのはなしをしようか)

『それじゃあ、今日は世界が寿命を迎える一日前の話をしようか。』

(いよいよあしたはせかいさいごのばーすでい)

いよいよ明日は『世界最後』の誕生日

(せいてんへきれきとつげられたそのじじつに)

青天霹靂と告げられたその事実に

(ひとはあわてちゃってかなしいすがたでおどった)

人は慌てちゃって悲しい姿で踊った

(なんもできないぼくはただいのってた)

何も出来ないボクはただ祈ってた

(ｍｏｎｄａｙｔｕｅｓｄａｙ)

MONDAY TUESDAY

(ｗｅｄｎｅｓｄａｙｔｈｕｒｓｄａｙ)

WEDNESDAY THURSDAY

(ｆｒｉｄａｙｗｅｅｋｄａｙ)

FRIDAY WEEKDAY

(いつもとかわらず)

いつもと変わらず

(すってはいて)

吸って 吐いて

(ないてわらって)

泣いて 笑って

(ぐちってだべって)

愚痴って 駄弁って

(もうしにたいって)

「もう死にたい」って

(いっていって)

言って 云って

(いっていって)

異って 行って

(いっていって)

往って 要って

(いってもずっとさ)

逝ってもずっとさ

(おわらないげーむだとおもってたんだ)

終わらないゲームだと思ってたんだ

(ねがうことがいのることがあたりまえで)

願う事が 祈る事が 当たり前で

(ふぁっしょんなげきとかぼくにとっちゃ)

ファッション嘆きとかボクにとっちゃ

(ただのぱふぉーまんすみたいで)

ただのパフォーマンスみたいで

(せかいへいわとかめつぼうとかじっかんなくて)

世界平和とか滅亡とか実感無くて

(またえらいひとがかんがえてたどっきりじゃないの)

また偉い人が考えてたドッキリじゃないの？

(だってうそだらけのこのくにではぼくらしょみんに)

だって嘘だらけのこの国ではボクら庶民に

(しるけんりなんてまるでなくてさ)

『知る』権利なんてまるでなくてさ

(わるいゆめをみたそれはげんじつのようで)

悪い夢を見た それは現実のようで

(ひびのたてまえをみんなおきわすれちゃって)

日々の建前を みんな置き忘れちゃって

(ひとはかわっていったまるでどうぶつのように)

人は変わっていった まるで動物のように

(なんもできないぼくはただみていた)

何も出来ないボクはただ傍観していた

(ｍｏｎｄａｙｔｕｅｓｄａｙ)

MONDAY TUESDAY

(ｗｅｄｎｅｓｄａｙｔｈｕｒｓｄａｙ)

WEDNESDAY THURSDAY

(ｆｒｉｄａｙｗｅｅｋｄａｙ)

FRIDAY WEEKDAY

(いつもかくしてた)

いつも隠してた

(ほんしょうほんのう)

本性 本能

(ぼんのうれっとう)

煩悩 劣等

(しょうどうこうどう)

衝動 行動

(ただただもっと)

ただただもっと

(すきしてすきして)

好きして 結きして

(すきしてすきして)

剥きして 空きして

(すきしてすきして)

隙して 鋤きして

(すきしてもずっとさ)

スキしてもずっとさ

(ゆるされるげーむだとおもってたんだ)

許されるゲームだと思ってたんだ

(ねがうものもいのるものもきれいごとで)

願う者も 祈る者も 綺麗事で

(ふぁっしょんひげきとかぼくにとっちゃ)

ファッション悲劇とかボクにとっちゃ

(ただのぱふぉーまんすみたいで)

ただのパフォーマンスみたいで

(せかいへいわとかけつまつとかかんけいなくて)

世界平和とか結末とか関係無くて

(またえらいひとがかんがえてたそうていじゃないの)

また偉い人が考えてた想定じゃないの？

(でもじごくえずはぞんがいまあよそうどおりで)

でも地獄絵図は存外まあ予想通りで

(ただきょうでおわりぜんぶおわりさ)

ただ今日で終わり全部終わりさ

(ひげきのひろいんきどったってただのぱふぉーまんすにしかならないのに)

悲劇のヒロイン気取ったってただのパフォーマンスにしかならないのに。

(まちをつつむゆうぐれはいつもよりさびしそうなかおをしていた)

街を包む夕暮れはいつもより寂しそうな顔をしていた。

(ゆうぐれのそらににじむほしはとてもきれいで)

夕暮れの空に滲む星はとても綺麗で

(もうえらいひともさじをなげてほんしょうさらした)

もう偉い人も匙を投げて本性晒した

(ぬりかためられたうそははがれぼくらしょみんに)

塗り固められた嘘は剥がれボクら庶民に

(ふりかかるあめはほおをぬらした)

降りかかる『雨』は頬を濡らした

(せかいへいわとかめつぼうとかどうでもよくて)

世界平和とか滅亡とかどうでもよくて

(さいごのよるにはうそがきえてきれいなせかいに)

最後の夜には『嘘』が消えて綺麗な世界に

(でものぞんでいたつぎのあさはへいぜんときて)

でも望んでいた次の朝は平然と来て

(ひとはわらいながらかたをおとした)

人は笑いながら肩を落とした

(せかいはなにごともなくあさをむかえた)

世界は何事もなく、朝を迎えた。

(おかえり)

「おかえり」

(えきにむかってあるいているさらりーまんはきょうもつらそうだ)

「駅に向かって歩いているサラリーマンは、今日も辛そうだ。」

(ひとがしんでもちきゅうがしんでもせかいはおわらない)

『人が死んでも、地球が死んでも世界は終わらない。』

(それならきょうくらいはしょうじきにいきてみてはいかがだろうか)

『それなら、今日くらいは正直に生きてみてはいかがだろうか？』

(あなたもわたしもせかいも)

『貴方も。私も。世界も。』

(どんなごみだまりよりもけがれているしんじつはひと)

『どんなゴミ溜まりよりも穢れている真実は、人