113号室

(１１３ごうしつからろくじゅうろくごうしつ)

113号室から六十六号室

(おもいちがいたがいちがいろくでなしよくあるはなし)

思い違い　互い違い　ロクデナシ　よくある話

(たいせつなものはなんだろうあいかほこりかつまらんしゅのはんえいか)

大切なものは何だろう　愛か誇りか　つまらん種の繫栄か

(ねつっぽいかぜにふかれてまたおびえているつかれている)

熱っぽい風に吹かれて　また怯えている　疲れている

(ああでもしぬよりもこわいことがぼくらにはあるのさ)

ああ　でも　死ぬよりも怖いことが僕らにはあるのさ

(ごぜん９じからごご６じごご１０じからごぜん６じまだすいようびもくようび)

午前9時から午後6時　午後10時から午前6時　まだ水曜日　木曜日

(ぼくにすてーじはとおすぎるのただここじゃなみだもかわかないってはなし)

僕にステージは遠すぎるの　ただここじゃ涙も乾かないってハナシ

(おちばをふんであるくのはたやすいわかってほしいわけじゃない)

落ち葉を踏んで歩くのは容易い　分かって欲しいわけじゃない

(いまはただこのまよなかにかんびーるをあけるおとで)

今はただこの真夜中に　缶ビールを開ける音で

(きみがめざめなければいい)

君が目覚めなければいい

(いぬもね)

（犬もね）

(よるべのないひびがただまっているんだろう)

寄る辺のない日々が　ただ待っているんだろう

(あわてふためいたってしょうがないねこれはよくあるはなし)

慌てふためいたってしょうがないね　これはよくある話

(そのときはどうかおもいだしておくれよ)

その時はどうか思い出しておくれよ

(あの１１３ごうしつをこの１１３ごうしつで)

あの113号室を　この113号室で

(しまった)

しまった

(せいかつはつづくんだってまだねむくないのに)

生活は続くんだって　まだ眠くないのに

(ぼくにじんせいというものがあるならばよけいにこのよはざんこくだな)

僕に人生というものがあるならば　余計にこの世は残酷だな

(けなしたりなぐさめたりせめたてたりみんないろんなことをいうだろう)

貶したり慰めたり責め立てたり　みんな　色んなことを言うだろう

(ぼくのてもまっしろというわけじゃないしにごってしまうんだよ)

僕の手も真っ白というわけじゃないし　濁ってしまうんだよ

(とびっきりのめろでぃーもきのきいたいいまわしも)

とびっきりのメロディーも　気の利いた言い回しも

(なんにもないぼくはどうしたらいいんだろう)

なんにもない僕はどうしたらいいんだろう

(ありがちなこーどしんこうとべんりなことばじゃみらいはきっとこのまんまだし)

ありがちなコード進行と便利な言葉じゃ　未来はきっとこのまんまだし

(ああよるがあけそうだもうおわりにしなくちゃ)

ああ夜が明けそうだ　もう終わりにしなくちゃ

(ぼくはただずっときみとげーむをして)

僕はただ　ずっと君とゲームをして

(かったりまけたりしていたいだけなんだけどな)

勝ったり負けたりしていたいだけなんだけどな

(けどなんだかせかいでひとりぼっちみたいだ)

けどなんだか世界でひとりぼっちみたいだ

(こんなことかんがえているのは)

こんなこと考えているのは

(うたっているのは)

歌っているのは

(よるべのないひびがただまっているんだろう)

寄る辺のない日々がただ待っているんだろう

(あわてふためいたってしょうがないねこれはよくあるはなし)

慌てふためいたってしょうがないね　これはよくある話

(そのときはどうかおもいだしておくれよ)

その時はどうか　思い出しておくれよ

(あの１１３ごうしつをこの１１３ごうしつで)

あの113号室を　この113号室で