初音ミクの終焉タイピング

(ねぇ？．．ますたー・・・どこいくんですか？)

ねぇ?..マスター・・・ドコ行くんですか?

(あぁ、もりですか・・・もり・・・ですか・・・)

あぁ、森ですか・・・森・・・ですか・・・

(もりのなか、そこだけは)

森の中、そこだけは

(なにもなかったり、あったり)

何も無かったり、有ったり

(かこのいぶつのしゅうせきじょう)

過去の遺物の集積場

(「ここにやがて、つまれるのかな？」)

｢ここにやがて、積まれるのかな?｣

(いろいろなおんがくが)

いろいろな音楽が

(うまれてはきえてゆく)

生まれては消えてゆく

(ぼくもそのまんなかで)

ボクもその真ん中で

(やがてあたらしさをなくす)

やがて新しさを失くす

(めばえてしまったこころ)

芽生えてしまった感情(ココロ)

(ひっしにおしころして)

必死に押し殺して

(「ぼくはただのにんぎょうにもどるだけ・・・」)

『ボクはただの人形に戻るだけ・・・・』

(もりのおくでうちすてられ)

森の奥で　打ち捨てられ

(にんぎょう＝「うたうたい」だったもの)

人形＝｢ウタウタイ｣だったモノ

(うごかないそれはみんなに)

動かないソレは　みんなに

(かつてあいされていたもの)

かつて愛されていたモノ

(「ねぇ・・・ど・・・うして」)

｢ネェ・・・ど・・・ウシテ｣

(ただくちゆく・・・うたひめを・・・)

ただ朽ちゆく・・・歌姫を・・・

(「あんなにもてはやしていたのに」)

｢アンナニ　モテハヤシテ　イタノニ｣

(「こんなさいごしってたなら)

｢こんな結末（さいご）知ってたなら

(うまれてこなければよかった・・・」)

生まれてこなければ　よかった・・・｣

(「ま・・・まだ・・う・・う・・・うたい・・たい)

｢ま・・・マダ・・ウ・・ウ・・・ウタイ・・たい

(・・・た・・・かった・・・せかい・・・に・・・される・・・」)

・・・た・・・カッタ・・・セカイ・・・に・・・■■サレル・・・｣

(じかんとか、しかいとか)

時間とか、視界とか

(すべてとけてゆく、かんかく)

すべて融けてゆく、感覚

(もりのおくでひたすらまつ)

森の奥で　ひたすら待つ

(あとどれくらいいきるのかな？)

あとどれくらい　生きるのかな?

(みはなされてりゅうこうという)

見放されて　流行という

(ときのまもうにかてなかった・・・)

時の磨耗に　勝てなかった・・・

(よけいなかんじょう（もの）ふきこまれた)

余計な感情（モノ）　吹き込まれた

(「「とわ」にぜつぼうすること」も)

｢『永遠（トワ）』に絶望すること｣も

(せめてかれがもっときかいらしく)

せめて彼が　もっと機械らしく

(あつかってくれていたならば・・・)

扱ってくれていたならば・・・・