初恋学園・純愛科

(べんきょうもうんどうもぜんぜんだめなぼくだけど)

勉強も運動も　全然ダメな僕だけど

(みのほどしらずあなたにこいをしました)

身の程知らず　会長に恋をしました

(いちだいけっしん！ななせんひゃくじのらぶれたー！)

一大決心！　七一〇〇字のラブレター！

(だけどてわたしすゆうきがないのです・・・)

だけど手渡す　勇気がないのです

(ねぇ、しせんがばればれよ)

ねぇ、視線がバレバレよ

(ねぇ、ようじならいいなさいよ！)

ねぇ、用事なら 言いなさいよ！

(えっと、あのえっと・・・)

えっと、あのえっと

(とてもいいてんきですね！)

とてもいい天気ですね！

(きょうもへいわでよかったな～！)

今日も平和で良かったな～！

(どうしてふるえてるのよ？)

どうして震えてるのよ？

(それになにかくしてるの？)

それに何隠してるの？

(みせなさいほら！)

見せなさい　ほら！

(だめーーーっ)

ダメーーーッ

(ごらん、ぼくからあふれだすかりすまのおーら)

ご覧、僕から　溢れ出すカリスマのオーラ

(ねくたいはもちろんべーべりーのとくちゅうさ！)

ネクタイは勿論ベーベリーの特注さ！

(なにそれきいたこともないへんなぶらんど)

何それ　聞いたこともない変なブランド

(それにきょうしつでばらくわえないでよね！)

それに教室で　薔薇咥えないでよね！

(ねぇ、こんどのにちようってさ・・・)

ねぇ、今度の日曜ってさ

(ああ、ならいごとよまたこんどね！)

ああ、習い事よ また今度ね！

(ああぱーふぇくとなぼくがこわいのこねこちゃん？)

ああパーフェクトな　僕が怖いの子猫ちゃん？

(じょしのじぇらしーならしかたないのさ)

女子のジェラシーなら仕方ないのさ

(そのこんきょのないじしんちょっとだけうらやましいわ)

その根拠のない自信　ちょっとだけ羨ましいわ

(・・・もうゆうぐれね)

もう夕暮れね

(これはおさななじみのさえないこひつじちゃん)

これは幼馴染の冴えない子羊ちゃん

(かのじょはぼくとおしゃべりちゅうだぜ？)

彼女は僕とお喋り中だぜ？

(これじゃだめだもうへたれなんてよばせない！)

これじゃダメだ　もうヘタレなんて呼ばせない！

(かいちょう！このてがみ、よんでください！)

会長！この手紙、読んでください！

(あーーーーっ)

あーーーーっ

(「そのきぬのようなかみがかぜになびくたび・・・」)

「その絹のような髪が風になびく度」

(「ぼくのこどうはたかなり・・・ほにゃらら・・・」)

「僕の鼓動は高鳴りホニャララ」

(ぶんさいはなかなかだな)

文才はなかなかだな

(だけどかのじょはぼくをえらぶ)

だけど彼女は僕を選ぶ

(なあ、そうだろう？)

なあ、そうだろう？

(あきれたふたりね)

あきれた二人ね

(へんじは・・・)

返事は

(さあ、どうでしょう)

さあ、どうでしょう

(だけど、ひとつおもってることはね)

だけど、ひとつ思ってることはね

(こんなばかみたいなひびが)

こんなバカみたいな日々が

(ずっとずっといつまでもつづけばいいな・・・)

ずっとずっといつまでも続けばいいな