雨言葉 - Rain dorps -

(そしてせかいはあまおとにみちて)

そして世界は　雨音に満ちて

(きみいがいがかすれてみえた)

君以外が　掠れて見えた

(つたえたかったはなしをするよ)

伝えたかった　話をするよ

(こんなせかいにきかれるまえにさ)

こんな世界に　聞かれる前にさ

(ずっとみらいがみつからないから)

ずっと未来が　見つからないから

(ゆめをみるのもやめることにした)

夢をみるのも　やめることにした

(とっくになみだもかれてしまったよ)

とっくに涙も　枯れてしまったよ

(むなしさだけはきえてくれないけど)

虚しさだけは　消えてくれないけど

(つらいつらいねそうだね)

辛い、辛いね、そうだね

(しあわせじゃないよね)

『幸せ』 じゃないよね

(じぶんをだませるくらいじょうずじゃないしね)

自分を騙せるくらい　上手じゃないしね

(ひとのきめたほはばで)

人の決めた　歩幅で

(おしつけられたそくどで)

押し付けられた　速度で

(ふつうにあるけないのがふつうだと)

「普通」に歩けないのが　「普通」だと

(どこかでなにかで)

どこかで　何かで

(きれいなことばで)

綺麗な　言葉で

(きみにはなすことができたらなぁ)

君に話すことが　できたらなぁ

(すばらしいひびじゃない)

「素晴らしい日々」　じゃない

(ほこらしいいまじゃない)

「誇らしい今」　じゃない

(なんでもないぼくときみとのせかいで)

なんでもない　僕と君との世界で

(じぶんらしいえがおで)

自分らしい　笑顔で

(かざらないいきかたで)

飾らない　生き方で

(おなじようないみをみつけたら)

同じような　意味をみつけたら

(ぼくらこんなふうにこころをつなぎあわせて)

僕らこんな風に　心をつなぎ合わせて

(すこしだけちかづけそうだね)

少しだけ　近づけそうだね

(なれはじめたいたみのわけも)

慣れ始めた　痛みのわけも

(そういえばいつかなまえがあったな)

そういえばいつか　名前があったな

(いそがしくってわすれてしまったかい)

忙しくって　忘れてしまったかい

(はずかしくっていえやしないのかい)

恥ずかしくって　言えやしないのかい

(つらいつらいねそうだね)

辛い、辛いね、そうだね

(いきづらいせかいだね)

生き辛い　世界だね

(じぶんのささえかたなんてみつからないしね)

自分の支え方　なんて見つからないしね

(だいじなものがあるなら)

大事なものがあるなら

(かかえることができたら)

抱えることができたら

(くらいへやのなかでもかまわない)

暗い部屋の中でも　構わない

(ぼくらはわずらわしいくらいにひがでてるから)

僕らは 煩わしいくらいに　陽が出ているから

(きょうもまたあかないまぶたをこじあけてすすむ)

今日もまた　開かない瞼を　こじ開けて進む

(だれのうたうあいでもきぼうでもりそうでもなく)

誰の歌う　愛でも　希望でも　理想でもなく

(ぼくたちはこのかなしさをただしさとよぼう)

僕たちは　この悲しさを　正しさと呼ぼう

(つらいつらいせかいを)

辛い、辛い、世界を

(のぞいてみてごらんよ)

覗いてみて　ごらんよ

(きみがおもうよりちいさいはずさ)

君が想うより　小さいはずさ

(すばらしいひびじゃない)

「素晴らしい日々」　じゃない

(ほこらしいいまじゃない)

「誇らしい今」　じゃない

(なんでもないぼくときみとのせかいで)

なんでもない　僕と君との世界で

(じぶんらしいえがおで)

自分らしい　笑顔で

(かざらないいきかたで)

飾らない　生き方で

(しんじられるいみをみつけよう)

信じられる　意味をみつけよう

(ぼくらこんなふうにこころをつなぎあわせて)

僕らこんな風に　心をつなぎ合わせて

(ようやくはなせそうだね)

ようやく　話せそうだね