好きだった（はずだった）

(てれびにすいこまれそうな)

テレビに吸い込まれそうな

(あなたのよこがおはとてもきれいだね)

あなたの横顔はとてもきれいだネ

(ふたりできまわしたこいのせりふは)

二人で着まわした恋のセリフは

(いちどもにあわなかったなぁ)

一度も似合わなかったなぁ

(「どっちでもいいよ」あいだのあいだの、なんだの)

「どっちでもいいよ」あいだの愛だの、なんだの

(ほんとうはどっちならいいの？ほんとうは)

本当はどっちならいいの？本当は

(すきなんだすきなんだあなたとのあたし)

好きなんだ　好きなんだ　あなたとのあたし

(すきなんだってきもちだけじゃたりないとわかって)

好きなんだって気持ちだけじゃ足りないと分かって

(ゆっくりやさしくこわしていたようだ)

ゆっくり優しく壊していたようだ

(「うちゅうみたい」ふたりきりのへやで)

「宇宙みたい」二人きりの部屋で

(てれびをみているあなたの)

テレビを見ているあなたの

(つめあわせのえがおはどこかとおくて)

詰め合わせの笑顔はどこか遠くて

(つけあわせのこいごころはかざりになる)

付け合わせの恋心は飾りになる

(すきだったはずだったあたしとあなた)

好きだった　はずだった　あたしとあなた

(すてきだったおもいでじゃだめだってためらって)

素敵だった思い出じゃダメだってためらって

(おいかけながらつきはなしていたようだ)

追いかけながら突き放していたようだ

(「うちゅうみたい」ふたりだけのへやで)

「宇宙みたい」ふたりだけの部屋で

(いつもきがわりのおうさまはひがわりで)

いつも気変わりの王様は日替わりで

(あいぼりー、ひだまりのゆりのおかがわすれられないや)

アイボリー、陽だまりの百合の丘が忘れられないや

(すきなんだすきなんだあなたとのあたし)

好きなんだ　好きなんだ　あなたとのあたし

(すきなんだすきなんだあなたがおもうよりずっと)

好きなんだ　好きなんだ　あなたが思うよりもずっと

(みたされるよりまたされるこいを)

満たされるより　待たされる恋を

(えらんでしまったんだ、にあうとおもって)

選んでしまったんだ、似合うとおもって

(すきなんだすきなんだ)

好きなんだ　好きなんだ