鬼ごろし

(めいめいよいどれさかのみどろぼう)

酩々　酔いどれ　酒飲み泥棒

(ことつまおうだでいっとうしょう)

子と妻　殴打で一等賞

(とんだいしきにかけよるまんま)

翔んだ意識に駆け寄るまんま

(つれごのいきはとっくにない)

連れ子の息はとっくに亡い

(せいりょうあおいだしろめのむすこ)

青涼仰いだ白目の息子

(よいがさめたらあとのまつり)

宵が醒めたら後の祭り

(まんまとぱあぱはおにをこわがり)

まんまとぱあぱは鬼を怖がり

(しかばねやまおくまいそうだ)

屍　山奥　埋葬だ

(ころしてしまったづくづくづくづく)

「殺してしまった」　づくづくづくづく

(こころのおくからどんつうどんつー)

心の奥から鈍痛　ドンツー

(いんしゅのせいだとくどくどくどくど)

飲酒のせいだと　くどくどくどくど

(のうてんちょっかのぱららいざー)

脳天直下のパラライザー

(じょしゅせきすわるわぷるぷるぷるぷる)

助手席座るわ　ぷるぷるぷるぷる

(おににひるんでるつまがいて)

鬼に怯んでる妻が居て

(ごめんねぜったいおさけはのまんよといった)

「ごめんね、絶対、お酒は飲まんよ」と言った

(あいさいべんとうどうきのせんぼうついでにいざかやさそわるるーつ)

愛妻弁当　同期の羨望　ついでに居酒屋誘わるルーツ

(ぜったいおれはのまないぞとからだはしょうじきものだって)

絶対俺は飲まないぞ、と　身体は正直者だって

(あったったまたまんまのきょうめい)

「あったった」また　まんまの叫鳴

(いっしょうびんわれまっかでだんす)

一升瓶割れ　真赤でダンス

(やっちゃったあさおきればさんじょう)

やっちゃった　朝起きれば惨状

(しかばねやまおくまいそうだ)

屍　山奥　埋葬だ

(またまたころしたづぐづぐづぐづぐ)

「またまた殺した」　づぐづぐづぐづぐ

(せきついからもうどんつうどんｔｗｏ)

脊椎からもう鈍痛　ドン　two

(どうきのせいだとぐだぐだぐだぐだ)

同期のせいだと　ぐだぐだぐだぐだ

(さついとしょうそうさてらいと)

殺意と焦燥　サテライト

(じょしゅせきしかばねすらすらすらすら)

助手席　屍　すらすらすらすら

(ふるえたおんなはもういないんだ)

震えた女はもう居ないんだ

(さついとさついでせきにんてんかのせいせいせい)

殺意と殺意で責任転嫁の　政　政　政

(どうきのあいつがさけにさそうからあいするさいしがしんだ)

同期のあいつが酒に誘うから愛する妻子が死んだ

(さけでものまなきゃやってられんさああいつとたくのみだ)

酒でも飲まなきゃやってられん　さあ　あいつと宅飲みだ

(だだだだだだだだだだだいだだだだだだだ)

駄々々々々々々々々々々　い゛だだだだだだだ

(きづけばまわりはびじゃびじゃびじゃびじゃ)

気づけば周りは　びじゃびじゃびじゃびじゃ

(まっかなせんけつほうちょうもって)

真赤な鮮血　包丁持って

(さけなどのんではまったくないんだ)

酒など飲んでは全くないんだ

(ころしたきおくはばっちりだ)

殺した記憶はばっちりだ

(さけぶわわめくわぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ)

叫ぶわ喚くわ　ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ

(うるせえうるせえうるせえどんつー)

うるせえ　うるせえ　うるせえ　ドンツー

(なんにんめなんにんめなんにんめなんにんめなんにんあ)

何人目？　何人メ？　何にんメ？　ナンニンメ・なん煮ん　あ

(ころしたころしたころしたころしたころしたころした)

殺した殺した殺した殺した殺した殺した

(あーあ)

あーあ

(ころしたころしたころしたころしたころしたころしてた)

殺した殺した殺した殺した殺した殺してた

(ねえこころがどぐどぐどぐどぐ)

ねえ心が　どぐどぐどぐどぐ

(けつえきながしていきているんだなあ)

血液流して　生きて居るんだ　ナあ

(じんせいこれにてまくびき)

人生　これにて　幕引き

(ばんばんばんで)

ばん　ばん　ばん　で

(おしまい)

御仕舞い

(へいてい)

閉廷

(へいてい)

閉廷

(へいてい)

閉廷

(へいてい)

閉廷