外道讃歌

(ぜんぶきたいしてみたまぼろしだった)

全部期待して見た幻影（まぼろし）だった

(しんじたかった)

信じたかった

(すがりたかった)

縋りたかった

(からだのおくそこにあいたらせんじょうのあな)

体の奥底に空いた螺旋状の穴

(ぼくだけじゃなくきみにもなんだね)

僕だけじゃなく君にもなんだね

(ゆるされることなどもうのぞんじゃいない)

許されることなどもう望んじゃいない

(だきよせてもまだわからないしるえっと)

抱き寄せてもまだ わからないシルエット

(ためらいもなくきずつけただいしょうか)

ためらいもなく傷つけた代償か

(きみのそうぼうはゆれてぼくをはなれた)

君の双眸は　揺れて僕を離れた

(どちらがほしいかなんてざんこくなとい)

どちらが欲しいかなんて残酷な問い

(かみさまはなんどぼくらになげかける？)

神様は何度僕らに投げかける？

(みちをたがえるたびにぼくのうしろには)

道を違えるたびに僕の後ろには

(ながくのびたいっぽんのかげ)

長く伸びた一本の影

(だれもがてにしうるちいさなかけらで)

誰もが手にし得る小さなかけらで

(なにができる？)

何ができる？

(どちらがほしいかなんてざんこくなとい)

どちらが欲しいかなんて残酷な問い

(かみさまはなんどぼくらになげかける？)

神様は何度僕らに投げかける？

(なにもりかいせずのみこんでた)

何も理解せず飲み込んでた

(みたくなかった)

見たくなかった

(ふれたくなかった)

触れたくなかった

(からだのおくそこにめぶいたあのはなのたね)

体の奥底に芽吹いたあの花の種

(きみだけじゃなくぼくにもなんだよ)

君だけじゃなく僕にもなんだよ

(ふれられないおんどにねがうくらいなら)

触れられない温度に願うくらいなら

(つくりもののすがたでもじしんをのぞむ)

作り物の姿でも自身を望む

(きみがぼくにつげてくれないとしても)

君が僕に告げてくれないとしても

(たったひとりでみつけだすだけだから)

たった1人で見つけ出すだけだから

(どちらもてにいれようとうしなったもの)

どちらも手に入れようと失ったもの

(かみさまにあらがうとしてもとりもどすと)

神様に抗うとしても取り戻すと

(いたみにちかうたびにぼくのせなかには)

痛みに誓うたびに僕の背中には

(ふかくきざまれたむすうのきず)

深く刻まれた無数の傷

(だれもえらばないせんたくしをこのてに)

誰も選ばない選択肢をこの手に

(なにができる？)

何ができる？

(どちらもてにいれようとうしなったもの)

どちらも手に入れようと失ったもの

(かみさまにあらがうとしてもとりもどす)

神様に抗うとしても取り戻す

(きみがいきているならぼくはしんでいるだろう)

君が生きているなら僕は死んでいるだろう

(ぼくがいきているならきみはしんでいるだろう)

僕が生きているなら君は死んでいるだろう

(せをむけてぼくら)

背を向けて僕ら

(ぜんぶきたいしてみたまぼろしだった)

全部期待して見た幻影（まぼろし）だった

(しんじたかった)

信じたかった

(すがりたかった)

縋りたかった

(からだのおくそこにあいたらせんじょうのあな)

体の奥底に空いた螺旋状の穴

(ぼくだけじゃなくきみにもなんだね)

僕だけじゃなく君にもなんだね

(どちらがほしいかなんてざんこくなとい)

どちらが欲しいかなんて残酷な問い

(かみさまはなんどぼくらになげかける？)

神様は何度僕らに投げかける？

(みちをたがえるたびにぼくのうしろには)

道を違えるたびに僕の後ろには

(ながくのびたいっぽんのかげ)

長く伸びた一本の影

(だれもがてにしうるちいさなかけらで)

誰もが手にし得る小さなかけらで

(なにができる？)

何ができる？

(どちらがほしいかなんてざんこくなとい)

どちらが欲しいかなんて残酷な問い

(かみさまはなんどぼくらになげかける？)

神様は何度僕らに投げかける？