莫迦芝居　タイピング

(みずにつかってふやけたゆびとゆびをあわす)

水に浸かってふやけた指と指を合わす

(さむいなっておもいながらさむぞらにふれる)

寒いなって思いながら寒空に触れる

(だれかとおなじようにくうをなぞるひえてつんといたむはなのおく)

誰かと同じように空をなぞる冷えてつんと痛む鼻の奥

(むねがこうなんかよくないかんじだ)

胸がこうなんかよくない感じだ

(おいてきたものうしなったものはなんだっけ)

置いてきたもの失ったものはなんだっけ

(ひげきのひろいんになるのはたやすい)

悲劇のヒロインになるのは容易い

(ひとりあるきしたじゃすいがひとまわり)

独り歩きした邪推がひとまわり

(おおきくなってかえってくる)

大きくなって帰ってくる

(かがみのなかのじぶんとはめもあわせずにがんばってるよ)

鏡の中の自分とは目も合わせずに頑張ってるよ

(だれかみてよみとめてよって)

誰か見てよ認めてよって

(それだれにいうのねぇだれにいうの)

それ誰に言うのねぇ誰に言うの

(じもんじとうじせきたせきなにもかも)

自問自答自責他責何もかも

(またほらくちにだせずぜんぶながしこんでいる)

またほら口に出せず全部流し込んでいる

(ばかだ)

馬鹿だ

(ばかばかしいいやしないかみにがっかりすることはない)

馬鹿馬鹿しいいやしないかみにがっかりすることはない

(はいているくつならｂｉｇｓｉｚｅ)

はいている靴ならBig Size

(のこすそくせきはいにすいこんでｈｉｇｈ)

残す足跡肺に吸い込んでhigh

(このてのばしとどけばすぐにだせるぞろめは)

この手伸ばし届けばすぐに出せるぞろ目は

(そんなおおげさなこともいえるせかいｎｏｗｈｅｒｅ)

そんな大げさなことも言える世界No Where

(けっとばすこのｚｅｒｏ－ｓｕｍ)

蹴っ飛ばすこのZero-sum

(ｆｒｏｍｍｙｖｅｒｓｅおのれでみちをなす)

From My Verse己で蹊を成す

(とけいのはりをひっしにぎゃくもどりさせてもがいているもがいている)

時計の針を必死に逆戻りさせてもがいているもがいている

(ぼくはぼくのこえをだれもしらないこえをここにいるよ)

僕は僕の声を誰も知らない声をここにいるよ

(わからないよたすけてよって)

わからないよ助けてよって

(せめてせめてくちにだせないのなら)

せめてせめて口に出せないのなら

(ひとつもとりこぼさないようぼくだけはぼくのことを)

一つも取りこぼさないよう僕だけは僕のことを

(わかっていたいけど)

わかっていたいけど

(となりのあいたばすのしーとただいまもいわないわんるーむ)

隣の空いたバスのシートただいまも言わないワンルーム

(くらいへやでひかるぶるーらいと)

暗い部屋で光るブルーライト

(てにふれたざらざらをむししないで)

手に触れたザラザラを無視しないで

(かがみのなかのじぶんとはめもあわせずにがんばってるよ)

鏡の中の自分とは目も合わせずに頑張ってるよ

(だれかみてよみとめてよってそれでれにいうのねぇだれにいうの)

誰か見てよ認めてよってそれでれに言うのねぇ誰に言うの

(じもんじとうじせきたせきなにもかもまたほら)

自問自答自責他責何もかもまたほら

(くちにだせずぜんぶながしこんでいる)

口に出せず全部流し込んでいる

(ぼくはぼくのこえをだれもしらないこえをここにいるよ)

僕は僕の声を誰も知らない声をここにいるよ

(わからないよたすけてよってせめてせめてくちにだせないのなら)

わからないよ助けてよってせめてせめてくちにだせないのなら

(ひとつもとりこぼさないようぼくだけはぼくのことをわかっていたいけど)

一つも取りこぼさないよう僕だけは僕のことをわかっていたいけど

(だから)

だから