ベターハーフ

(かーぶみらーはすいてきをまとってぎんいろ)

カーブミラーは水滴を纏って銀色

(きょうもどうろおもちゃみたいなかんばんがけいびをしてる)

今日も道路おもちゃみたいな看板が警備をしてる

(けだるいあさあのこがおうちをでるころ)

気だるい朝　あの子がお家を出る頃

(ひつじぐもがぽけっとになってひざしをだいてる)

ひつじ雲がポケットになって陽射しを抱いてる

(じゅんとっきゅうれっしゃにのってがたごとおととゆれる)

準特急列車に乗って　ガタゴト音と揺れる

(れーるはそらへとのびてろくごうしゃのあのこはわらっていう)

レールは空へと伸びて　6号車のあの子は笑って言う

(ふりむいてしゃそうからみえるとうきょうたわーってさちいさいんだね)

振り向いて車窓から　見える東京タワーってさ　小さいんだね

(わたしたちおもちゃばこであそんでたみたいね)

私たちおもちゃ箱で　遊んでたみたいね

(らむねだまあのこのめがくものうえつきぬけたいろしてた)

ラムネ玉　あの子の目が　雲の上突き抜けた色してた

(なにもいえなかったのはこころさらわれてたから)

何も言えなかったのは心さらわれてたから

(かーぶみらーのすいてきもはれてきえてったね)

カーブミラーの水滴も晴れて消えてったね

(きたいどおりならないけれどぼくをしんじていてよね)

期待通りならないけれど僕を信じていてよね

(とおくからみてたころはあのこはじめてしゃべったときからはきみで)

遠くから見てた頃はあの子　初めて喋った時からは君で

(ごばんめのきせつきみはどこでたびしてる)

五番目の季節　君は何処で旅してる

(ひろくなったへやでぼくはというとほこりかぶらないようにあせないように)

広くなった部屋で僕はと言うと　ホコリかぶらないように褪せないように

(ときどきまどをあけはなってとおくをみてた)

時々窓を開け放って遠くを見てた

(ぼくのこころさらったきみがまたもどるまでぼくのこころさらったきみがまたもどるまで)

僕の心さらった君がまた戻るまで　僕の心さらった君がまた戻るまで

(ふりむいてしゃそうからみえるとうきょうたわーってさちいさいんだね)

振り向いて車窓から　見える東京タワーってさ　小さいんだね

(わたしたちおもちゃばこであそんでたみたい)

私たちおもちゃ箱で　遊んでたみたい

(ぼくのみぎがわにいたこゆびどうしのびたいとが)

僕の右側にいた　小指同士伸びた糸が

(あのたわーにからまってきみのことをひきとめてるみたいね)

あのタワーに絡まって君の事を　引き留めてるみたいね

(むすばれるうんめいならきっとふたりは)

結ばれる運命ならきっと2人は

(あさのひざしはぼくのむねをきょうもとおりぬけるだろう)

朝の日差しは僕の胸を今日も通り抜けるだろう

(ぼくのこころずっとさらわれたままだから)

僕の心ずっとさらわれたままだから