戦線のリアリズム

(こごえるようにほそいからだをふるわせる)

凍えるように 細い躯を震わせる

(きょうふからではなくしずかなねつじょう)

恐怖からではなく 静かな熱情

(とどろくつよいかぜにひめいさえかききえては)

轟く強い風に 悲鳴さえ掻き消えては

(しょうえんまうそらにゆめをみるだろう)

硝煙舞う空に 夢を見るだろう

(かなしさもさびしさもかんじることはなく)

悲しさも寂しさも 感じることはなく

(またひとつほねがかわく)

また一つ骨が乾く

(おおあいじょう、れつじょう、すべてむじょう)

オオ 愛情、劣情、全テ無情

(そのみごとすぐほのおにもえてはいになる)

その身ごと直ぐ炎に燃えて灰になる

(おうとうせよ、おうとうせよ、かがやけるみらいよ)

応答セヨ、応答セヨ、輝ケル未来ヨ

(いま、めのさめるようなりあるを)

今、目の覚めるようなリアルを

(このいようなるよにささげよう)

この異様なる世に捧げよう

(しろいせをつたうつめたいあせのしずく)

白い背を伝う 冷たい汗の雫

(てつくずのとりがまたないているだろう)

鉄屑の鳥が また啼いているだろう

(かなしくてさびしくておびえていたあさも)

悲しくて寂しくて怯えていた朝も

(しゅんかんでせかいがかわる)

瞬間で世界が変わる

(おおかんじょう、げきじょう、ひどうなるむじょう)

オオ 感情、激情、非道ナル無情

(そのみごとつぎのあさもみずにはいになる)

その身ごと次の朝も見ずに灰になる

(おうとうせよ、おうとうせよ、うつくしきみらいよ)

応答セヨ、応答セヨ、美シキ未来ヨ

(いま、このてひとつでつかもう)

今、この手一つで掴もう

(かぜがとう)

風が問う

(これいじょう、なにをまようことがあるだろうか？)

これ以上、何を迷うことがあるだろうか?

(いざ、ぶきをとれ、ぶきをとれ)

いざ、武器を取れ、武器を取れ

(ぎぜんをすて、ぶきをとれ)

偽善を捨て、武器を取れ

(そのよわいじがをうて)

その弱い自我を撃て

(おおあいも、へいわも、すべてむじょう)

オオ 愛モ、平和モ、全テ無情

(がいこつとてつくずがなみだみせずなく)

骸骨と鉄屑が 涙見せず泣く

(あしたよ、あしたよ、うつくしきみらいよ)

明日ヨ、明日ヨ、美シキ未来ヨ

(いま、このてひとつでつかもう)

今、この手一つで掴もう

(おおあいじょう、れつじょう、すべてむじょう)

オオ 愛情、劣情、全テ無情

(そのみごとすぐほのおにもえてはいになる)

その身ごと直ぐ炎に燃えて灰になる

(おうとうせよ、おうとうせよ、かがやけるみらいよ)

応答セヨ、応答セヨ、輝ケル未来ヨ

(いま、めのさめるようなりあるを)

今、目の覚めるようなリアルを

(このいようなるよにささげよう)

この異様なる世に捧げよう