浮遊感トリップ

(かけたぶらんでーのぐらすに)

欠けたブランデーのグラスに

(うつるたいだにとけたあわいよる)

映る 怠惰に溶けた淡い夜

(らんでヴーはとけてゆらゆらちる)

ランデヴーは解けてゆらゆら散る

(ふれたこうじょうせいのゆびさき)

触れた 恒常性の指先

(ぼくをさしたひきがねはさびて)

僕を指した 引き金は錆びて

(あいまいにきえていったこころねぇあけてあいのぶんのかぎ)

曖昧に消えていった 心 ねぇ 開けて 藍の文の鍵

(ふらつくあしもとをたて)

ふらつく足元を断て

(しせんのさきはどこへ)

視線の先は何処へ

(あおいどくをのみほして)

青い毒を飲み干して

(しゅくそまるまで)

朱く染まるまで

(われたらいめい)

割れた雷鳴

(たたいたあまおと)

叩いた雨音

(かわいたひとみのさきに)

乾いた瞳の 先に

(ゆらいでゆくしかいはにごして)

揺らいでゆく 視界は濁して

(みぎてでふれるくうきのえ)

右手で触れる空気の絵

(さいてくるったようにまがったつきのうらがわ)

咲いて 狂ったように 曲がった 月の裏側

(ななめ４５どのからくりをさがして)

斜め45°のカラクリを探して

(うかぶがいぜんせいと)

浮かぶ蓋然性と

(もじについたいろをかぞえだすねこと)

文字に付いた 色を数え出す猫と

(はんてんしたはりがさししめすにびいろのあんごう)

反転した針が 指し示す鈍色の暗号

(なんびゃっかいこわれてまわる)

何百回 壊れて回る

(じょうきしかけのぶりきは)

蒸気仕掛けのブリキは

(たんさんのあわにのまれて)

炭酸の泡に飲まれて

(ねむるゆめをみる)

眠る夢を見る

(えがいてふるったふでさき)

描いて 振るった筆先

(ぺんとしむかみのうえ)

ペンと滲む紙の上

(はなれてゆくしこうはみだして)

離れてゆく思考は乱して

(ながめるふりのまどのさき)

眺めるフリの窓の先

(ゆがんであかずのとびらと)

歪んで開かずの扉と

(ちらつくかべんはかすんで)

チラつく花弁は霞んで

(まわる３１このとまりぎをからして)

廻る31個の止まり木を枯らして

(らいめい)

雷鳴

(たたいたあまおと)

叩いた雨音

(かわいたひとみのさきに)

乾いた瞳の先に

(ゆらいでゆくしかいはにごして)

揺らいでゆく視界は濁して

(みぎてでふれるくうきのえ)

右手で触れる空気の絵

(さいてくるったようにまがったつきのうらがわ)

咲いて 狂ったように 曲がった 月の裏側

(しろくみえてきえるまで)

白く見えて 消えるまで

(だいだっそうおちるまてんろう)

大脱走 墜ちる摩天楼

(たいはいのかげしるえっと)

退廃の影 シルエット

(ねおんらいとひかるもじにあつまるらくごのむれ)

ネオンライト 光る文字に 集る 落伍の群れ

(くさるさんだんをちらすきめんが)

腐る散弾を 散らす鬼面が

(けちらすまちのゆうれいと)

蹴散らす 街の幽霊と

(さいしゅうかいのぼるあさひを)

最終回 登る朝日を

(うってわらうこれにてついげき)

撃って 笑う これにて終劇