身売り
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歌詞(問題文)
(ゆらゆらちょうちんともる)
ゆらゆら提灯灯る
(そらよるのちょうたちのおでましだ)
そら夜の蝶たちのおでましだ
(いろけふりまいてまどわす)
色気振りまいて惑わす
(だれかれみさかいなく)
誰彼見境なく
(おいらんどうちゅうめについた)
花魁道中目に付いた
(わたしにはめもくれぬよこがおが)
私には目もくれぬ横顔が
(まいよそのかおさがすほど)
毎夜その顔探す程
(おとされてしまってはもうおそい)
落とされてしまってはもう遅い
(ねぇ、そこのだんなだんな)
ねぇ、そこの旦那ダンナ
(わたしのいちやをかってくれよ)
私の一夜を買ってくれよ
(ねぇ、そこのだんなだんな)
ねぇ、そこの旦那ダンナ
(いちやかぎりのゆめをみせてあげる)
一夜限りの夢を見せてあげる
(さぁ)
さぁ
(こよいもよってみてらっしゃい)
今宵も寄って見てらっしゃい
(うばいたいめはただひとつだけ)
奪いたい目はただ一つだけ
(こがれさせていまだけは)
焦がれさせて今だけは
(すでにだれかのものだとしても)
既に誰かのものだとしても
(こんなにひどいこいはないね)
こんなに酷い恋はないね
(すきでもないおとこにいろひさぐ)
好きでもない男に色鬻ぐ
(すきでもないおとこによるをかす)
好きでもない男に夜を貸す
(けっしてやすくないこのよるを)
決して安くないこの夜を
(あなたにならさむしょうであげるのに)
貴方にならさ無償であげるのに
(こころはよそにからだここに)
心は他所に身体は私に
(よるをながいよるにかえたのは)
夜を永い地獄に変えたのは
(あなた)
貴方
(ゆらゆらこころゆれうれ)
ゆらゆら心揺れ熟れ
(むかえにくるなんてゆめみごと)
迎えに来るなんて夢見事
(あっけなくちったちりのごとく)
呆気なく散った塵の如く
(そいとげるはしらぬおとこのもと)
添い遂げるは知らぬ男の元
(ねぇ、そこのだんなだんな)
ねぇ、そこの旦那ダンナ
(わたしのいっしょうかってくれよ)
私の一生買ってくれよ
(ねぇ、そこのだんなだんな)
ねぇ、そこの旦那ダンナ
(さいごまでいえなかったことば)
最後まで告えなかった言葉
(「すきよ」)
「好きよ」
(よってらっしゃいみてらっしゃい)
寄ってらっしゃい見てらっしゃい
(よにもおろかなおんなのすがた)
世にも愚かな女の末路
(いきはよいよいかえりはない)
行きは好い酔い帰りは無い
(おわりのないやみにしずむだけ)
終わりの無い闇に沈むだけ
(こんなにふこうなこいはないね)
こんなに不幸な恋は無いね