走れメロス
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問題文
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(めろすはげきどした。)
メロスは激怒した。
(かならず、かのじゃちぼうぎゃくのおうをのぞかなければならぬとけついした。)
必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
(めろすにはせいじがわからぬ。)
メロスには政治がわからぬ。
(めろすは、むらのぼくじんである。)
メロスは、村の牧人である。
(ふえをふき、ひつじとあそんでくらしてきた。)
笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。
(けれどもじゃあくにたいしては、ひといちばいにびんかんであった。)
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
(きょうみめいめろすはむらをしゅっぱつし、のをこえやまごえ、)
きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、
(じゅうりはなれたこれのしらくすのしにやってきた。)
十里はなれた此のシラクスの市にやって来た。
(めろすにはちちも、ははもない。にょうぼうもない。)
メロスには父も、母も無い。女房も無い。
(じゅうろくの、うちきないもうととふたりぐらしだ。)
十六の、内気な妹と二人暮しだ。
(このいもうとは、むらのあるりちぎなぼくじんを、ちかぢか、)
この妹は、村の或る律気な牧人を、近々、
(はなむことしてむかえることになっていた。)
花婿として迎える事になっていた。
(けっこんしきもまぢかなのである。)
結婚式も間近かなのである。
(めろすは、それゆえ、はなよめのいしょうやらしゅくえんのごちそうやらをかいに、)
メロスは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、
(はるばるしにやってきたのだ。)
はるばる市にやって来たのだ。