悲しいお話1
製作者の親戚ではなく、中学生のころ製作者が通っていた病院で起きた出来事です。
中直りというのは、患者が最後の力を振り絞ってちょっと回復することを言います。
その目的はその人によって異なりますが、大体が家族にお別れを言うために無意識に体が本能で起き上がることが多いみたいです。
知らないで見てしまうと回復している、元気になっていると思ってしまうため、より悲しさのどん底へと突き落とされてしまう人も多いみたいです。
これを作るかは悩んだのですが、医療従事者見習いのはしくれとして現実逃避してほしくなかったので作りました。
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問題文
(これはせいさくしゃがちゅうがくせいのときにちりょうのかんけいでかよっていた)
これは製作者が中学生の時に治療の関係で通っていた
(びょういんでおきたおはなしです。)
病院で起きたお話です。
(そのびょういんで、せいさくしゃとおなじぶいのちりょうをうけているひとがいました。)
その病院で、製作者と同じ部位の治療を受けている人がいました。
(せいさくしゃがにゅういんしていると、やさしいこえで)
製作者が入院していると、優しい声で
(「いまおいくつなんですか?」とかきいてくれるひとだったので、)
「今おいくつなんですか?」とか聞いてくれる人だったので、
(しぜんとじぶんのびょうきのこととかをはなしていくようになっていました。)
自然と自分の病気のこととかを話していくようになっていました。
(なので、そのひとがどんなびょうきをもっているかも)
なので、その人がどんな病気を持っているかも
(あるていどはしっているというじょうたいでした。)
ある程度は知っているという状態でした。
(しかしそのひとは、せいさくしゃがかいふくしていくいっぽうで、)
しかしその人は、製作者が回復していく一方で、
(どんどんようだいがあっかしていっているようすでした。)
どんどん容体が悪化していっている様子でした。
(あるひ、せいさくしゃがちりょうをおえてびょうしつへもどると、)
ある日、製作者が治療を終えて病室へ戻ると、
(そのひとがめちゃくちゃげんきなようすでした。)
その人がめちゃくちゃ元気な様子でした。
(げんきになったんですか?ときいてみると、)
元気になったんですか?と聞いてみると、
(「いまめちゃくちゃげんきなんだよ」)
「今めちゃくちゃ元気なんだよ」
(といってくれました。)
と言ってくれました。
(たしかにそのひとにおいしゃさんがついておはなしをしているとき)
確かにその人にお医者さんがついてお話をしているとき
(”でーたじょうでみれば”よくなっているようでした。)
”データ上で見れば”よくなっているようでした。
(しばらくすると、せいさくしゃのかぞくがおみまいにきてくれて、)
しばらくすると、製作者の家族がお見舞いに来てくれて、
(すこしまわりをあるこうかということになりました。)
少し周りを歩こうかということになりました。
(そのときに、さきほどおはなししていたいりょうだんのかたがたがけげんそうなかおをしていました。)
その時に、先ほどお話していた医療団の方々が怪訝そうな顔をしていました。
(「でーたではかいふくけいこうにあるが、どうおもうかね」)
「データでは回復傾向にあるが、どう思うかね」
(そうおいしゃさんはいっていました。)
そうお医者さんは言っていました。
(そのときはそのことばのいみをりかいすることができませんでした。)
その時はその言葉の意味を理解することができませんでした。
(すうじかんご、そのひとはとつぜんようだいがあっかしてなくなりました。)
数時間後、その人は突然容体が悪化して亡くなりました。
(おいしゃさんは「やはりなかなおりだったか」といっていました。)
お医者さんは「やはり中治りだったか」と言っていました。
(それでもわからなくて、りょうしんにきいてみると)
それでもわからなくて、両親に聞いてみると
(たんたんとせつめいしてくれました。)
淡々と説明してくれました。
(そのときはじめてあのときいっていたことばのいみをりかいすることができました。)
その時初めてあの時言っていた言葉の意味を理解することができました。
(かいふくけいこうにあってそのひとのしんぞくのかたがたがすごくよろこんでいただけに、)
回復傾向にあってその人の親族の方々がすごく喜んでいただけに、
(せいさくしゃはすごくかなしいきもちになりました。)
製作者はすごく悲しい気持ちになりました。