さかさのきみちゃん

(あるところにひとりのおんなのこがいました)

あるところに　一人の女の子がいました

(そのこのなまえはきみちゃんでもほんとうはみきちゃん)

その子の名前はきみちゃん　でも本当はみきちゃん

(なんでもさかさにするのがだいとくい)

なんでも　さかさにするのが大得意！

(きみちゃんのゆいいつのともだちは)

きみちゃんのゆいいつの友達は

(こねこのこねこねこねこねこ)

こねこのこねこねこねこねこ

(ひとりといっぴきのすきなすうじそれはろくときゅう)

一人と一匹の好きな数字　それは６と９！

(どしゃぶりのときはかさをとじ)

どしゃぶりのときは　傘をとじ

(うしろからよむほんはおわりがはじまり)

うしろから読む本は　おわりがはじまり

(みるくはくるみのあじがしちゃーう)

ミルクはクルミの　味がしちゃーう（ミャー）

(たからものはみんなのみえるところにかくすの)

宝物は　みんなのみえるところにかくすの

(よるをさかさにしてあさにした)

夜をさかさにして　朝にした

(しろをくろにしてくろをしろに)

白を黒にして　黒を白に

(ゆめがほんとうにほんとうがゆめに)

ゆめがほんとうに　ほんとうがゆめに

(たいくつなひをさかさにしてとくべつなひに)

たいくつな日をさかさにして　とくべつな日に

(まいごになるためにまわりみちのおさんぽちゅう)

迷子になるために回り道のお散歩中

(だれかがおおごえでないている)

だれかが大声で泣いている

(ひとりといっぴきはうしろあるき)

一人と一匹は　うしろ歩き

(なぐさめたかったけど)

なぐさめたかったけど

(だまってそばにいた)

だまってそばにいた

(さかさまのきもちがつたわると)

さかさまのきもちがつたわると

(なきやんだそのことおなじかおに)

泣きやんだその子とおなじ顔に

(きみちゃんもなってめくばせをした)

きみちゃんもなって　目くばせをした

(そのひからじぶんのことをきみちゃんは)

その日から　じぶんのことをきみちゃんは

(みきというようになりました)

みきというようになりました

(でもこねこのこねこはこねこのまま)

でも　こねこのこねこは　こねこのまま