幕間閑話

(さあさ　きいておいでそこゆくひと)

さあさ 聞いておいでそこゆく人

(おてんとうさまがそらにたかくのぼればつかのまいこいのじかん)

お天道様が空に高く昇れば 束の間 憩いの時間

(みあげるいとまもないというかちとそれはあせりすぎじゃないかい)

見上げる暇も無いと言うかちとそれは 焦り過ぎじゃないかい

(てもちぶさたにゃきおいもせず)

手持ち無沙汰にゃ気負いもせず

(いどばたえんがわあるいてみりゃ)

井戸端 縁側 歩いてみりゃ

(かわらぬままでいるきがしたがおやずいぶんとしをかさねたもんだ)

変わらぬままで居る気がしたが　おや随分 歳を重ねたもんだ

(ゆったりとひかげですずんでみのがしたものをさがすかくれんぼ)

ゆったりと 日陰で涼んで　見逃したものを探す隠れんぼ

(びみなるかんみも)

美味なる甘味も

(かわすさかずきも)

交わす盃も

(いっぱいにみちみちてゆくようにこころをこめて)

いっぱいに満ち満ちてゆくように心をこめて

(おつかれさん)

おつかれさん

(ほんじつのつとめもいっちょあがりこれぞともちよるはみやげばなし)

本日の勤めも一丁上がり　これぞと持ち寄るは土産話

(ねころぶもよしさわぐもよし)

寝転ぶも良し　騒ぐも良し

(あすをかけるしきをあげようじゃないか)

明日を駆ける士気を上げようじゃないか

(やまがくれるゆたかなめぐみうみにはこばれるはしおのかおり)

山がくれる豊かな恵み　海に運ばれるは潮の香り

(どこかなつかしいとてあたらしい)

どこか懐かしい　とて新しい

(またかさなってゆくおもいでがひとつ)

また重なってゆく思い出がひとつ

(ひさしいなかもかたをたたきゃ)

久しい仲も肩を叩きゃ

(せんしゅうのおもいもわすれるもの)

千秋の思いも 忘れるもの

(えんりょはいらぬとかわすことば)

遠慮はいらぬと交わす言葉

(りょうしゃともおなじよびなのままで)

両者とも 同じ呼び名のままで

(さっぱりとゆあみのあとでおだやかであればきづくおくりもの)

さっぱりと 湯浴みのあとで　穏やかであれば気づく贈り物

(つちかったまなびやふれあったあそびは)

培った学びや　触れ合った遊びは

(しっかりとねをはりはなをさかせほこりをつなぐ)

しっかりと根を張り花を咲かせ　誇りを繋ぐ

(おつかれさん)

おつかれさん

(わらいとはなびがうちあがり)

笑いと花火が打ち上がり

(くたびれたみにしみるはやすらぎ)

草臥れた身に染みるは安らぎ

(いざくりかえしきたるあさに)

いざ繰り返し　来たる朝に

(すがすがしいめざめをあげようじゃないか)

清々しい目覚めをあげようじゃないか

(ゆかいなこのひはなごりおしい)

愉快なこの日は名残惜しい

(とりとめもなくふみにかきしるし)

とりとめもなく文に書き記し

(まつりのあとになぜるかぜに)

祭りのあとに　撫ぜる風に

(またいつかおこなうちぎりをひとつ)

またいつか行う契りをひとつ

(やすみといえどいずれおわり)

休みと言えどいずれ終わり

(いつかふとおもうかこへとかわり)

いつかふと想う過去へと変わり

(みじかきひかり)

みじかき光

(であればこそ)

であればこそ

(まけないくらいいまをたのしもうじゃないか)

負けないくらい今を楽しもうじゃないか

(やまがくれるゆたかなめぐみうみにはこばれるはしおのかおり)

山がくれる豊かな恵み　海に運ばれるは潮の香り

(どこかなつかしい)

どこか懐かしい

(とてあたらしい)

とて新しい

(またかさなってゆくおもいでがひとつ)

また重なってゆく思い出がひとつ