NEUROMANCE

(あれからのぼくたちはずっとあめにうたれ)

あれからの僕たちはずっと雨に打たれ

(らくえんのきっぷをなくした)

楽園の切符を失くした

(くうらんにはいるこたえをかんがえておいて)

空欄に入る答えを考えておいて

(えきしょうからうちこみあなたにとどける)

液晶から打ち込み あなたに届ける

(きいて)

聞いて

(あとがきはきっとこのまましんだままで)

あとがきはきっとこのまま死んだままで

(えいえんになっていくんだね)

永遠になっていくんだね

(ようほうもなにもしらずにのむかむはむ)

用法も何も知らずに飲む 噛む 食む

(まぁいっかこうしてひとはあいをしりえたのね)

まぁいっか こうして人は愛を知りえたのね

(「こころもからだも)

「こころも からだも

(あのそらにあずけてみて)

あの空に預けてみて

(ことばもかちかんも)

ことばも かちかんも

(ここではむかんけいさ」)

ここでは無関係さ」

(はるにおぼれたあなたにあげるよ)

春に溺れたあなたにあげるよ

(おはようおやすみ)

おはよう おやすみ

(それからさよなら)

それから さよなら

(なぜ？ねぇなぜ？)

何故？ ねぇ何故？

(ねぇなぜ？)

ねぇ 何故？

(あなたたちはなぜ？)

あなた達は 何故？

(ねぇなぜ？)

ねぇ 何故？

(だれかといきていく？)

誰かと生きていく？

(そういえば)

そういえば

(ずっとまえからろくがされたそらばかりをながめていた)

ずっと前から録画された空ばかりを眺めていた

(さいこうにあんたがきらいだ)

最高にあんたが嫌いだ

(でもでもでもこいしいの)

でもでもでも恋しいの

(こうしてひとはあいをしりえたのね)

こうして人は愛を知りえたのね

(「こころもからだも)

「こころも からだも

(あのそらにあずけてみて)

あの空に預けてみて

(ふあんもかいかんも)

ふあんも かいかんも

(だいやるひとつで」)

ダイヤルひとつで」

(はるにたむけたいのりはのろいか？)

春に手向けた祈りは呪いか？

(いのりか？)

祈りか？

(のろいか？)

呪いか？

(どうでもいいのか)

どうでもいいのか

(なぜ？ねぇなぜ？)

何故？ ねぇ何故？

(ねぇなぜ？)

ねぇ 何故？

(あなたたちはなぜ？)

あなた達は 何故？

(ねぇなぜ？)

ねぇ何故？

(おとなになるってきょうかんのうずにのまれることなの？)

大人になるって 共感の渦に呑まれることなの？

(ほんだなにあいたことばをかえして)

本棚に空いた言葉を返して

(えきまでのきょりを)

駅までの距離を

(あおむけにあるくことすらむりってやばいよ)

仰向けに歩く事すら無理ってやばいよ

(あれからのぼくたちはずっときりのなかで)

あれからの僕たちはずっと霧の中で

(かんぜんなでんぱのどれいに)

完全な電波の奴隷に