ゴーヤ/ふるかわののこ

(だってあなたはしらないことばで)

だってあなたは知らないことばで

(わたしのてんきをくもりにする)

わたしの天気を曇りにする

(わたしをそだてたまちやきょうかしょは)

わたしを育てた街や教科書は

(そんなことばおしえてくれなかった)

そんなことば教えてくれなかった

(ひさしぶりにたべたごーやはおもっていたよりたべやすかった)

久しぶりに食べたゴーヤは思っていたより食べやすかった

(きっといつまでもたにんだけれど)

きっといつまでも他人だけれど

(ふじさんのちょうじょうでてをつないだとき)

富士山の頂上で手をつないだとき

(あのときのきもちだけはわすれちゃいやだよ)

あのときのきもちだけは忘れちゃいやだよ

(だきしめてくれたときの)

抱きしめてくれたときの

(しんぞうのりずむであなたのうたうたってみせるよ)

心臓のリズムであなたのうた　歌ってみせるよ

(ずっとぼやけてまえがみえない)

ずっとぼやけて前が見えない

(せろはんてーぷごしのせかいじゃないのに)

セロハンテープ越しの世界じゃないのに

(ふとってやせてをくりかえし)

太って痩せてを繰り返し

(こわれてゆくのか)

こわれてゆくのか

(ふじさんからおちそうになったときに)

富士山から落ちそうになったときに

(「にげばなんてあのよにもないぜ！」と)

「逃げ場あんてあの世にもないぜ！」と

(だきよせてくれた)

抱き寄せてくれた

(それでもきっとずっとたにんだと)

それでもきっとずっと他人だと

(ちょっとおもいました)

ちょっと思いました

(ひさしぶりにたべたごーやはあのころよりもおいしかった！)

久しぶりに食べたゴーヤはあのころよりもおいしかった！

(だけど)

だけど

(あしたのくもとつむじをみおろして)

明日の雲とつむじを見下ろして

(どきどきするこのこどうのおとでうたをうたうのさ)

ドキドキするこの鼓動の音で歌をうたうのさ

(ちゃんとしなくっちゃ)

ちゃんとしなくっちゃ

(あなたのつくるごーやちゃんぷるをまたいつか)

あなたのつくるゴーヤチャンプルをまたいつか

(たべれたらいいな)

食べれたらいいな