秘密と嘘

(わからないなにかをみおとしている)

分からない何かを見落としている

(どうやってやった)

どうやってやった...

(どうやって)

どうやって...！

(きらおまえとのきょりは いまどれぐらいか)

キラ　お前との距離は 今どれぐらいか

(ちかづけばとおざかる いまなにをかんがえている)

近づけば遠ざかる 今何を考えている

(おまえがいまいちばんころしたいやつは)

お前が今一番殺したい奴は

(このわたしのはずだろ なにがほしいなまえのほかに)

この私の筈だろ 何が欲しい　名前の他に

(はい)

はい

(ころされたはんざいしゃたちが にほんのめでぃあでどうほうどうされたかしらべてくれますか)

殺された犯罪者達が 日本のメディアでどう報道されたか調べてくれますか

(ぐたいてきにいいますと にゅーすしんぶんざっしとうで)

具体的に言いますと ニュース　新聞　雑誌等で

(はんざいしゃたちのかおがこうかいされたかどうか ちぇっくしてほしいんです)

犯罪者達の顔が公開されたかどうか チェックして欲しいんです

(わかった)

分かった

(えるきみのやりかたは うけいれられない)

エル　君のやり方は 受け入れられない

(きらをみちづれにして じごくまでおちるつもりか)

キラを道連れにして 地獄まで落ちるつもりか

(ひみつとうそのかめんをはがせば)

秘密と嘘の仮面を剥がせば

(なかまのかおにうたがいのかげが)

仲間の顔に疑いの影が

(なあおいがんばりすぎじゃねえか)

なあおい　頑張りすぎじゃねえか

(しめいをはたしてるだけだ)

使命を果たしてるだけだ

(しめい)

使命？

(おれたちがのーとになまえをかくときは たまたまめにとまったやつをかくんだけどなあ)

俺達がノートに名前を書く時は たまたま目に留まった奴を書くんだけどなあ

(ぼくはもっとかんがえてしごとする)

僕はもっと考えて仕事する

(はあなんだよそれ)

はあ？　なんだよそれ？

(そうさほんぶのそうさじょうほうだ)

捜査本部の捜査情報だ

(とうさんはぱすわーどに どくそうてきなものはつかわないからね)

父さんはパスワードに 独創的なものは使わないからね

(いくつかこれかなっていうのを すいそくしていれてみたらかんたんにろぐいんできた)

いくつかこれかなっていうのを 推測して入れてみたら簡単にログイン出来た

(ほお)

ほお

(しにがみはにんげんのかおをみただけで なまえがわかるっていってたよね)

死神は人間の顔を見ただけで 名前が分かるって言ってたよね

(わかるよ)

分かるよ

(じゃあえるにあえたら やつのほんみょうをぼくにおしえることもできるんだ)

じゃあエルに会えたら 奴の本名を僕に教えることも出来るんだ

(できるけどしねえなあ)

出来るけど　しねえなあ

(なんで)

なんで

(にんげんのやることにしにがみはかかわっちゃいけねえ ってるーるがあるんだよ)

人間のやることに死神は関わっちゃいけねえ ってルールがあるんだよ

(むかつくだろう)

ムカつくだろう

(でも)

でも

(でも)

でも？

(ですのーとをひろったにんげんと あるとりひきをすることはできる)

デスノートを拾った人間と ある取引をすることは出来る

(そのとりひきをすれば しにがみのめをあたえてやろう)

その取引をすれば 死神の目を与えてやろう

(どんなとりひき かごいっぱいのりんごとか)

どんな取引？ 籠いっぱいのリンゴとか

(はははいいなそれ)

ハハハ　いいなそれ

(いやそのにんげんの のこりのじゅみょうのはんぶんだ)

いや　その人間の 残りの寿命の半分だ！

(どうだえるのなまえがわかるんだぜ)

どうだ？　エルの名前が分かるんだぜ？

(それをのーとにかけばいっぱつ おまえのかちだ)

それをノートに書けば一発 お前の勝ちだ！

(じゅみょうのはんぶんわらわせるな)

寿命の半分　笑わせるな

(ぼくならよゆうでしとめられる)

僕なら余裕で仕留められる

(まってろおまえをみつけだして)

待ってろ　お前を見つけ出して

(そのいのちごとぼくがいただくから)

その命ごと僕が頂くから

(ひみつとうそをじゆうにあやつり)

秘密と嘘を自由に操り

(おいつめてやる)

追い詰めてやる

(しぬのはおまえだ)

死ぬのはお前だ

(これでしんぞうまひによるししゃはにじゅうさんめいだ)

これで心臓麻痺による死者は２３名だ

(きっかりいちじかんおきに ひとりずつしんでいく)

きっかり一時間置きに 一人ずつ死んでいく

(きらははなれたばしょから ひとをころせるだけじゃない)

キラは離れた場所から 人を殺せるだけじゃない

(しぼうじこくまでせっていできるということだ)

死亡時刻まで設定できるということだ

(どうしてきっかりいちじかんずつなんでしょう)

どうしてきっかり一時間ずつなんでしょう？

(なんでそこにこだわるのか)

なんでそこにこだわるのか

(わたしがきらはがくせいであるかのうせいがたかい といったからじゃないですか)

私がキラは学生である可能性が高い と言ったからじゃないですか

(そのことは いっさいがいぶにもらしてはいませんが)

そのことは 一切外部に漏らしてはいませんが

(これでえるはきらが けいさつのじょうほうをにゅうしゅできるたちばにいることにきづく)

これでエルはキラが 警察の情報を入手できる立場にいることに気付く

(まさかわたしのぶかのなかに)

まさか私の部下の中に？

(あるいはそうさじょうほうをにゅうしゅできるだれか)

あるいは捜査情報を入手できる誰か

(けいじたちまじぎれするな)

刑事達マジギレするな

(ぜんいんいのちがけでそうさにあたってるんですよ)

全員命懸けで操作にあたってるんですよ

(こんなかいぶつてきなはんざい かんよしてるものなんかいるわけがない)

こんな怪物的な犯罪 関与してる者なんかいるわけがない！

(しらないうちにということですね)

知らないうちにということですね

(ばからしい いくらなんでもわれわれをうたがうなんて)

馬鹿らしい！ いくら何でも我々を疑うなんて

(ふざけるな)

ふざけるな！

(やめるんだ)

やめるんだ！

(えるはけいさつのうごきをさぐり けいさつはえるをさがそうとするだろう)

エルは警察の動きを探り 警察はエルを探そうとするだろう

(えるはわれわれがあやしいといっていますが かおをみせていないのはえるだけです)

エルは我々が怪しいと言っていますが 顔を見せていないのはエルだけです

(つまりぼくがえるをみつけるひつようはない けいさつがぼくのかわりにえるをさがしてくれる)

つまり僕がエルを見つける必要はない 警察が僕の代わりにエルを探してくれる

(みつけたらぼくがえるをしまつする)

見つけたら僕がエルを始末する

(しにがみのめはつかわずにね)

死神の目は使わずにね

(わたしをころすために)

私を殺すために

(ぼくならよゆうでしとめられる)

僕なら余裕で仕留められる

(このかおみたいはずだ)

この顔見たい筈だ

(そのいのちごとぼくがいただくから)

その命ごと僕が戴くから

(ひみつとうそのかめんをはがせば)

秘密と嘘の仮面を剥がせば

(なかまのかおにうらぎりのきばが)

仲間の顔に裏切りの牙が

(ひみつとうそをじゆうにあやつり)

秘密と嘘を自由に操り

(おいつめてやる)

追い詰めてやる

(しぬのはおまえだ)

死ぬのはお前だ