惜別

(ぼくがきみのためにつむぐことば ああまにゅあるどおりとまよったせんたくし)

僕が君のために紡ぐ言葉 ああ　マニュアル通りと迷った選択肢

(みじゅくなつばさでとびたくて ゆめをみてかきしるす)

未熟な翼で飛びたくて 夢を見て書き記す

(うざったるいこえでめがさめる)

うざったるい声で目が覚める

(くちひらくまえからおみとおしで)

口開く前からお見通しで

(それじゃつくろったえがおとつむぐひにく きょうもいいあさね)

それじゃ繕った笑顔と紡ぐ皮肉 今日もいい朝ね

(ぜんぶじぶんできめるって あたまかかえてまいかいおとずれるけつだんに)

全部自分で決めるって 頭抱えて毎回訪れる決断に

(どうせぼくのこえなんてたいしたいみなんてないとあなどって よゆうぶってるでしょ)

どうせ僕の声なんて大した意味なんてないと侮って 余裕ぶってるでしょ

(きみがぼくをみてつぐむくちを みすかしてひきだすしぼったせんたくし)

君が僕を見て噤む口を 見透かして引き出す絞った選択肢

(こころのじゅんびなんてできなくて ほうりだされてしまった)

心の準備なんてできなくて 放り出されてしまった

(これをのぞんでたんだ)

これを望んでたんだ

(こんなにもかんたんにうそぶく いつかかれていくことのはを)

こんなにも簡単に嘯(うそぶ)く いつか枯れていく言の葉を

(ねえきみがくれたこのえさも うるさいくだらないへどがでる)

ねぇ、君がくれたこの餌も 煩いくだらない反吐が出る

(ぜんぶじぶんできめたって あたまおさえてえらばれないせんたくに)

全部自分で決めたって 頭抑えて選ばれない選択に

(どうしてはいたことばひろいあつめて たいせつにだきかかえてなみだうかべるの)

どうしてはいた言葉拾い集めて 大切に抱き抱えて涙浮かべるの？

(あなたをあいすためによりそって けがれのひとつないしこうのせんたくし)

あなたを愛すために寄り添って 穢れの一つない思考の選択肢

(こころのそこからこぼれるえみ ごくじょうのかいらくとひきさいたむねに)

心の底から零れる笑み 極上の快楽と引き裂いた胸に

(こうかいにいまさらかちはなくて ぼくをぼくたらしめたひとつのけつだんで)

後悔に今更価値はなくて 僕を僕たらしめた一つの決断で

(あいしあいされさしちがえて ぼくをあいしたのはだれだ)

愛し愛され刺し違えて 僕を愛したのは誰だ

(ぼくがあいしたゆめを)

僕が愛した夢を