ハルを追いかけて

(はるをおいかけて)

ハルを追いかけて

(ねむらずにかけた)

眠らずに駆けた

(まっくろなやみよのむこうを)

真っ黒な闇夜の向こうを

(ただみてみたかったんだ)

ただ見てみたかったんだ

(きみとさいごにした)

君と最後にした

(ありふれたかいわの)

有り触れた会話の

(いちごんいっくがいま)

一言一句が、今

(いまそらにまいちっている)

今、空に舞い散っている

(ゆらゆらゆら)

ゆらゆらゆら

(ゆらゆらゆらゆら)

ゆらゆらゆらゆら

(いろあせたきゃんばすのすにーかーみおろして)

色褪せたキャンバスのスニーカー見下ろして

(はくせんのうえ)

白線の上

(ばらんすをとってあるいた)

バランスをとって歩いた

(ないろんのはじいた)

ナイロンの弾いた

(しずくがはねた)

雫が跳ねた

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down

(ごぜんにじをまわって)

午前二時を回って

(あかしんごうみあげた)

赤信号見上げた

(よほうはずれのあめのりそうきょう)

予報外れの雨の理想郷

(みえないように)

見えないように

(めをおおって)

目を覆って

(きこえないように)

聞こえないように

(みみをふさいだ)

耳を塞いだ

(なんかいもなんかいもなんかいも)

何回も何回も何回も

(ぼくはかきなぐったまま)

僕は書き殴ったまま

(ただしいものをうたがって)

正しいものを疑って

(こころのうらがわまでのぞいて)

心の裏側まで覗いて

(ほんとうのほんとうのこえに)

本当の本当の声に

(きがつけたなら)

気がつけたなら

(こたえはいらない)

答えは要らない

(はるをおいかけて)

ハルを追いかけて

(しゃにむにはしった)

遮二無二走った

(まっしろなこころのむこうを)

真っ白な心の向こうを

(ただみてみたかったんだ)

ただ見てみたかったんだ

(きみとさいごにした)

君と最後にした

(ありふれたかいわの)

有り触れた会話の

(いちごんいっくがいま)

一言一句が、今

(いまそらにまいちっている)

今、空に舞い散っている

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down...

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down

(ｆａｌｌｉｎｇｄｏｗｎ)

falling down

(ごぜんよじをまわって)

午前四時を回って

(だまるそらをみあげた)

黙る空を見上げた

(きせつはずれのゆきのりそうきょう)

季節外れの雪の理想郷

(きえないように)

消えないように

(てでおおって)

手で覆って

(はなさないように)

放さないように

(だきしめて)

抱きしめて

(なんかいもなんかいもなんかいも)

何回も何回も何回も

(ぼくはまちがえながら)

僕は間違えながら

(ただしいものをうたがって)

正しいものを疑って

(こころのうらがわまでのぞいて)

心の裏側まで覗いて

(いまほんとうのほんとうのこえに)

今、本当の本当の声に

(きがつけたから)

気がつけたから

(みえないおもいは)

見えない想いは

(みぎてに)

右手に

(きこえないことばは)

聞こえない言葉は

(ひだりてに)

左手に

(こんなかんたんなことをぼくは)

こんな簡単なことを僕は

(いまになってしって)

今になって知って

(ゆらゆらとちゅうをただよった)

ゆらゆらと宙を漂った

(まばゆいかけらをつかんで)

眩い欠片を掴んで

(ほんとうはほんとうははるが)

本当は本当はハルが

(ぼくをおいかけていたのかもな)

僕を追いかけていたのかもな