タイピング練習---長文その十八

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長文 第十八弾  「塞翁が馬」

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(いまとなってはむかしのことだが、ちゅうごくのほっぽうに、「さいおう」とよばれるとてもかしこく)

今となっては昔のことだが、中国の北方に、「塞翁」と呼ばれるとても賢く

(てうらないがとくいなろうじんがすんでいた。あるとき、のうかがろうじんのもとにきていった。)

て占いが得意な老人が住んでいた。ある時、農家が老人のもとに来て言った。

(「けんじんであるあなたにたすけをもとめます。わたしがかっているうしがしんでしまい、)

「賢人であるあなたに助けを求めます。私が飼っている牛が死んでしまい、

(わたしのところにはいっぴきたりとものうちをたがやしてくれるどうぶつがいなくなったのです。)

私のところには一匹たりとも農地を耕してくれる動物がいなくなったのです。

(こんなできごとは、おこりうるできごとのなかでさいあくのものにちがいありませんね?」)

こんな出来事は、起こりうる出来事の中で最悪のものに違いありませんね?」

(ろうじんはこうこたえた。「そうかもしれないが、そうでないかもしれない。」)

老人はこう答えた。「そうかもしれないが、そうでないかもしれない。」

(のうかは、きっとろうじんはきがおかしくなっているのだろう、とかんがえた。)

農家は、きっと老人は気がおかしくなっているのだろう、と考えた。

(とうぜんこれはどうかんがえてもおこりうるさいあくのできごとだとかれはおもっていたのだ。)

当然これはどう考えても起こりうる最悪の出来事だと彼は思っていたのだ。

(それからしばらくたったあるひ、のうかのところに、わかくてたくましいうまが)

それからしばらくたったある日、農家のところに、若くてたくましい馬が

(あらわれたので、かれはうまをしんだうしのだいたいとしてしいくすることにした。)

現れたので、彼は馬を死んだ牛の代替として飼育することにした。

(のうかのもとにうまがやってきたことによって、のうさぎょうのこうりつもかくだんにこうじょうした。)

農家のもとに馬がやってきたことによって、農作業の効率も格段に向上した。

(かれは、ろうじんのところへあやまりにいった。「あなたがただしかったです。わたしは)

彼は、老人のところへ謝りに行った。「あなたが正しかったです。私は

(うしをなくしましたが、それはさいあくなことではありませんでした。)

牛を亡くしましたが、それは最悪なことではありませんでした。

(もしうしがしんでいなかったとすれば、わたしがあのようなうまをてにいれることは)

もし牛が死んでいなかったとすれば、私があのような馬を手に入れることは

(なかったでしょう。」と。ただし、こうともいった。「これがさいこうのできごと)

なかったでしょう。」と。ただし、こうとも言った。「これが最高の出来事

(であることには、あなたもうなずけるでしょうよ。」と。)

であることには、あなたもうなずけるでしょうよ。」と。

(しかし、ろうじんはまた「そうかもしれないが、そうでないかもしれない。」と)

しかし、老人はまた「そうかもしれないが、そうでないかもしれない。」と

(いっただけだった。「またおなじことをいっているなぁ」とのうかはおもった。)

言っただけだった。「また同じことを言っているなぁ」と農家は思った。

(それからなんにちかあと、のうかのこどもがうまにのってあそんでいると、らくばしてあしのほね)

それから何日か後、農家の子供が馬に乗って遊んでいると、落馬して足の骨

(をおってしまった。もういちど、のうかはろうじんのもとにむかった。)

を折ってしまった。もう一度、農家は老人のもとに向かった。

など

(そしてこんどはこういった。「どうしてあなたはわたしがうまをえたことが)

そして今度はこう言った。「どうしてあなたは私が馬を得たことが

(よくないことだとわかったのですか。こんかいもあなたがただしかった。わたしのむすこは)

よくないことだとわかったのですか。今回もあなたが正しかった。私の息子は

(けがのえいきょうで、はたらけなくなりましたよ。こんかいのけんはさいあくのできごとでしょう。)

けがの影響で、働けなくなりましたよ。今回の件は最悪の出来事でしょう。

(さすがにこんかいはわたしがただしいですよ。」と。ろうじんはまた「そうかもしれないが、)

さすがに今回は私が正しいですよ。」と。老人はまた「そうかもしれないが、

(そうでないかもしれない。」といっただけだった。)

そうでないかもしれない。」と言っただけだった。

(いちねんご、りんこくとのはんらんで、むらからからだつきのいいへいをちょうしゅうすることになった。)

一年後、隣国との反乱で、村から体つきのいい兵を徴収することになった。

(こうして、のうかのこどもいがいのぜんいんのせいねんがへいとしてたたかうことになった。)

こうして、農家の子供以外の全員の青年が兵として戦うことになった。

(しかし、こうしてせんそうにいったもののなかで、いきてかえってきたものはいなかった。)

しかし、こうして戦争に行ったものの中で、生きて帰ってきた者はいなかった。

(このすとーりーからわかるように、こうふくとそのときにおもえることが、そのあとに)

このストーリーからわかるように、幸福とその時に思えることが、そのあとに

(ふこうだとおもえることもあるのだ。もちろんこれのぎゃくもどうようにいえる。)

不幸だと思えることもあるのだ。もちろんこれの逆も同様に言える。

(このようなことのたとえとして、「さいおうがうま」ということばはうまれたのだ。)

このようなことのたとえとして、「塞翁が馬」という言葉は生まれたのだ。

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