約束のアステリズム / 水瀬いのり

(ひとりねれないよるそらをふとみあげたくなる)

一人 寝れない夜 空をふと見上げたくなる

(きみはいまどんなゆめをみてるの)

君は今 どんな夢を見てるの

(あめのかわいたにおいなつのはじまるおとがした)

雨の乾いた匂い 夏の始まる音がした

(おなじあさやけはもうみれないんだね)

同じ朝焼けはもう見れないんだね

(たのしいのはいつもいっしゅんだったかみさまがすこしだけゆるしたじかん)

楽しいのはいつも一瞬だった 神様が少しだけ許した時間

(うれしいことかなしいこともぜんぶきみにはなせたならよかったな)

嬉しいこと 悲しいことも全部 君に話せたならよかったな

(だからまたねここであえるように)

だからまたね ここで逢えるように

(みえなくなってなにもきこえなくなっても)

見えなくなって 何も聞こえなくなっても

(きみまでとどくようにね)

君まで届くようにね

(くらいうみのうえをよこぎるひこうきぐもがひとつ)

暗い海の上を 横切る飛行機雲が一つ

(たぶんもうすぐきえてしまうだろう)

たぶん、もうすぐ消えてしまうだろう

(きみはむじゃきなままのいつもいっとうのひかりで)

君は無邪気なままの いつも一等の光で

(わらうくせもなんにもかわらないね)

笑う癖も何にも変わらないね

(とけないまほうがとけていくいっそゆめだったならよかったのにな)

解けない魔法が解けていく いっそ夢だったならよかったのにな

(きがつけばおとなになったぼくらのすべてがおもいでにかわっていく)

気が付けば大人になった僕らの 全てが思い出に変わっていく

(ほんとはもっとちゃんときみにはなしたいことばがあるんだ)

ホントはもっとちゃんと君に 話したい言葉があるんだ

(だけどええとやっぱりうんなんでもないや)

だけど、ええとやっぱり うん、なんでもないや

(だからつづきはまたあうそのときまで)

だから続きは また逢うその時まで

(だからまたねきみにさけぶよ)

だからまたね 君に叫ぶよ

(だからまたねふたりのやくそくね)

だからまたね 二人の約束ね

(みえなくなって)

見えなくなって

(なにもきこえなくなっても)

何も聞こえなくなっても

(きみまでとどくように)

君まで届くように

(あとすこしで)

あと少しで

(きみとはなれてしまうけど)

君と離れてしまうけど

(いつかまたここであえるように)

いつかまたここで逢えるように

(きっと)

きっと